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滋賀県の感染症発生動向(令和4年)

文書情報

言語 Japanese
ページ数 55
フォーマット | PDF
サイズ 2.72 MB

概要

I.結核

2014 年の滋賀県における結核の報告数は 254 例で、性別は男性 163 例、女性 91 例でした。診断類型は、患者 174 例、無症状病原体保有者 77 例、疑似症 2 例、感染死亡者の死体 1 例でした。病型は肺結核が最も多く 104 例で、粟粒結核、腸結核などがこれに続きました。年齢別では 70 歳以上の高齢者が多く、44.9% を占めました。

II.腸管出血性大腸菌感染症

滋賀県では、肠管出血性大腸菌感染症が 37 例報告されました。これは過去最多だった前年の 71 例から大幅に減少しました。報告時期は 6~10 月に集中し、腸管出血性大腸菌感染症多発警報が 6 月 25 日、7 月 2 日、7 月 11 日と 3 回発令されました。

1.届出数と時期

37例が届けられ、過去最多を記録した昨年(71例)よりも大幅に減少した。届出時期は6~10月に34例と多く、6月25日(7月1日まで)、7月2日(7月8日まで)、7月11日(7月22日まで)に腸管出血性大腸菌感染症多発警報が発令された。

2.O血清群と毒素型

届出のうちO157血清群は24例 (64.9%)、O26血清群は8例(21.6%)を占め、例年および全国と同様の傾向であった。その他、O145血清群3例(8.1%)、O146血清群2例(5.4%)の届出があったが、特にO146血清群は滋賀県のみで届出があり、この2例はいずれも定期健康診断時に発見された無症状病原体保有者であった。

3.症例概要

患者28例中2例が溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、患者は乳幼児(3歳女性)と高齢者(88歳男性)で、O血清群・毒素型はいずれもO157 VT1・VT2であった。

III.ウイルス性肝炎

B 型肝炎 3 例、C 型肝炎 1 例 の 4 例が報告されました。B 型肝炎は、30 歳代の男性 1 例、20 歳代の女性 1 例、30 歳代の女性 1 例で、推定される感染源は異性間性的接触でした。C 型肝炎は、60 歳以上の男性で、推定される感染源は術後の輸血および血液製剤の使用でした。

1. ウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎の報告は4例あり、内訳はB型肝炎が3例、C型肝炎が1例でした。 B型肝炎の患者は男性1名(30代)、女性2名(20代、30代)で、推定感染地域は日本国内、推定感染源・感染経路は不明1例、異性間性的接触2例でした。 C型肝炎の患者は男性1名(60代以上)で、推定感染地域は日本国内、推定感染源・感染経路は術後の輸血および血液製剤使用でした。

IV.インフルエンザ

滋賀県では、インフルエンザの流行期は 12 月から 25 週までで、定点当たりの報告数は 0 でした。26 週には定点当たりの報告数が 0.126 となり、平成 24/25 シーズンに流行期に入りました。24 年の定点当たりの累積報告数は、前年比 1.14 でやや増加しました。年齢別では、10 歳未満が半数以上(57.9%)を占めました。

1. インフルエンザ

患者のほとんどが10歳未満(半数以上)であり、ピーク時には定点当たり累積報告数は39.92を記録。12月に再び流行期に入り、流行は早まっている。

2. インフルエンザ入院

入院患者数は144人で、10歳未満と70歳以上が割合的に高く、入院患者のうち、ICU入室は1.4%、人工呼吸器利用は2.1%だった。

V.RS ウイルス感染症

平成 24 年の定点当たりの累積報告数は、前年比 1.13 でやや増加しました。RS ウイルス感染症の患者発生状況は、秋期から増え冬期にピークを迎えます。第 1 週の定点当たりの報告数が 1.25 から徐々に減少し、第 22 週に定点当たりの報告数が 0 となりました。第 36 週に報告数が増加し、40 週には定点当たりの報告数が 1 を超え、その後、増減があるものの流行状態が続きました。

RSウイルス感染症

RSウイルスの患者発生状況は、例年秋期から増え、冬期にピークを迎えます。第1週の定点当たり報告数は1.25から徐々に減少しましたが、第36週に再び報告数が増え、15~22週になだらかなピークを示した後に減少しました。第45週以降急増し、第49週には定点当たり報告数が17.13でピークとなりました。保健所別では、長浜と彦根の報告が多く、年齢別では1歳(18.4%)、2歳(12.9%)、3歳(11.2%)の順となっています。