
ハンマドリル取扱説明書:安全ガイド付き
文書情報
言語 | Japanese |
フォーマット | |
サイズ | 1.00 MB |
文書タイプ | 取扱説明書 |
概要
I.安全な マキタ ハンマードリル の使い方と注意点
この取扱説明書は、マキタ製の回転ハンマードリル(SDSプラスビット対応)の安全な使用方法とメンテナンス方法について説明します。安全を最優先に、作業前に必ず取扱説明書をよく読んでください。主な機能は、ハンマードリルモードとドリルモードの切り替えです。EN60745-2-6規格とEN60745-2-1規格に基づき振動値を測定しています。詳細な振動値についてはJEMAウェブサイトをご確認ください。 使用中は、感電、工具類の巻き込み、材料の固定不良、コードの損傷などに注意し、必ずヘルメットと安全靴を着用してください。異常音や動作不良が発生した場合は、直ちに使用を中止し、最寄りのマキタ登録販売店または営業所へ修理を依頼してください。
1. 作業場の安全確保と周囲環境の確認
作業場を常に清潔に保ち、散らかった場所や作業台は事故の原因となるため注意が必要です。作業場は十分に明るく、可燃性の液体やガスのある場所では使用を避けてください。電動工具は雨ざらしや湿った場所での使用を避け、コードは熱、油、角のあるものから離してください。周囲の状況を考慮し、安全な作業環境を確保することが重要です。埋設物(電線管、水道管、ガス管など)に工具が触れると感電やガス漏れの恐れがあるため、作業前に必ず確認してください。作業中は、工具類(ビットなど)や切り屑などに手や顔を近づけないよう注意が必要です。安全な作業環境を確保することで、事故を未然に防ぎ、作業効率の向上にも繋がります。
2. 感電への注意と適切な服装
感電事故を防ぐため、電動工具を使用中は身体をアースされているもの(パイプ、暖房器具、電子レンジ、冷蔵庫など)に接触させないように注意してください。作業時は、だぶだぶの衣服やネックレスなどの装身具は回転部に巻き込まれる恐れがあるため着用を避けてください。屋外での作業では、ゴム手袋と滑り止めの付いた履物を着用することをお勧めします。適切な服装と安全対策を講じることで、作業中の事故や怪我のリスクを大幅に低減させることができます。作業服は体にフィットしたものを選び、作業に支障をきたすようなアクセサリー類は身につけないようにしましょう。
3. 材料の固定と工具の手入れ
材料を加工する際は、クランプや万力などを用いてしっかりと固定してください。手で保持するよりも安全で、両手で電動工具を使用できます。ただし、材料を動かして加工する製品は除きます。注油や付属品の交換は、取扱説明書に従って行ってください。工具類(ビットなど)は常に手入れをし、よく切れる状態を保つことが安全で能率的な作業に繋がります。握り部は常に乾燥した清潔な状態を保ち、油やグリスなどが付着しないように注意してください。定期的なメンテナンスによって工具の寿命を延ばし、安全性を確保することが重要です。また、使用後は必ず工具を清掃し、安全な場所に保管しましょう。
4. 電源コードの取り扱いと安全スイッチ操作
電源コードは乱暴に扱わないでください。コードを持って電動工具を運んだり、コードを引っ張って電源コンセントから抜かないでください。コードを定期的に点検し、損傷している場合は、販売店または当社営業所に修理を依頼してください。延長コードを使用する際は、同様に定期点検と損傷時の交換が必要です。電動工具に集じん機などが接続できる場合は、確実に接続して正しく使用してください。電源プラグを差し込む前に、必ずスイッチが切れていることを確認してください。スイッチを入れたまま電源プラグを差し込むと、急に動き出して事故の原因となります。スイッチの操作方法を理解し、安全な手順で作業を進めることが重要です。
5. 作業姿勢と点検 修理
無理な姿勢で作業をしないでください。常に足元をしっかりさせ、バランスを保つようにしてください。使用しない時、修理する時、付属品を交換する時、その他危険が予想される時は、必ず電動工具のスイッチを切り、電源プラグを抜いてください。使用前には必ずネジ類にゆるみがないか、保護カバーやその他の部品に損傷がないか十分に点検し、正常に作動するかを確認してください。可動部分の位置調整、締め付け状態、部品の破損、取り付け状態など、運転に影響を与える可能性のある箇所すべてに異常がないか確認しましょう。改造はせず、修理が必要な場合は必ず販売店または当社営業所に依頼してください。自己修理は危険であり、事故や怪我の原因となる可能性があります。
6. 異常時の対応と正しいアクセサリの使用
使用中に本機の調子が悪かったり、異常音がした場合は、直ちにスイッチを切り、使用を中止し、販売店または当社営業所に点検・修理を依頼してください。誤って落としたり、ぶつけた場合は、ビットなどの工具類や本体に破損、亀裂、変形がないかよく点検してください。スイッチで始動および停止操作のできない電動工具は使用しないでください。異常・故障時は直ちに使用を中止してください。発煙・発火、感電、けがに至る恐れがあります。正しい付属品やアタッチメントを使用し、取扱説明書に記載されていないものは使用しないでください。安全な作業を心がけ、不具合を感じた場合は、すぐに使用を中止し、専門家による点検・修理を依頼することが重要です。また、適切なアクセサリを使用することで、作業効率と安全性を高めることができます。
II. マキタ ハンマードリル の主な機能とモード切替
本機は、回転と打撃の両機能を備えたハンマードリルです。切り替えレバーにより、**回転のみ(ドリルモード)と回転+打撃(ハンマードリルモード)**を切り替えることができます。ドリルモードでは鉄工キリ、木工キリを使用し、ハンマードリルモードではブルポイントなどの工具を使用します。コンクリートや鉄筋への穴あけ作業時は、サイドグリップをしっかり固定し、本体を両手で確実に保持してください。また、湿式ダイヤモンドコアビットを使用する際は、漏電遮断装置付きのコンセントを使用することが重要です。
1. ドリルモードとハンマードリルモードの切替
このマキタハンマードリルは、切り替えレバーによって「回転のみ(ドリルモード)」と「回転+打撃(ハンマードリルモード)」の2つのモードに切り替えることができます。ドリルモードは、木材や金属への穴あけに適しており、鉄工キリや木工キリを使用します。一方、ハンマードリルモードは、コンクリートや石材への穴あけに適しており、ブルポイントなどの打撃工具を使用します。モードの切り替えは、モータの回転が完全に停止した状態で行い、回転中に切り替えると故障の原因となるため注意が必要です。作業内容に合わせて適切なモードを選択することで、効率的で安全な作業を行うことができます。それぞれのモードで使用するビットの種類も異なるため、間違えないよう注意しましょう。
2. スイッチ操作と安全上の注意
スイッチは、引金を引くと入り、離すと切れます。引金を引いたままロックボタンを押すと、連続運転が可能になります。停止させるには、もう一度引金を引いてロックボタンを戻してから、引金を離してください。電源コンセントに電源プラグを差し込む前に、必ずスイッチが切れていることを確認してください。スイッチを入れたまま電源プラグを差し込むと、急に動き出して事故の原因となるため注意が必要です。使用前には必ず回転方向を確認し、正転・逆転の切り替えはモータの回転が完全に停止した状態で行ってください。回転中に切り替えると故障の原因となります。安全なスイッチ操作と、適切なモードの選択によって、作業中の事故を未然に防ぐことができます。
3. 穴あけ作業時の注意点と安全対策
穴あけ作業中は、本機が振り回される可能性があるため、サイドハンドルを取り付けて両手で確実に保持してください。コンクリート壁の貫通時や鉄筋などに刃先が接触した場合、本機が反動で回ることがありますので、サイドグリップをしっかり固定し、本機を両手で確実に保持してください。穴あけ位置に超硬ドリルの先端を当ててからスイッチの引金を引きます。本機が浮き上がらない程度に軽く押し付けて作業してください。無理に押し付けても作業能率は上がりません。「回転+打撃」で穴あけすると刃先の欠け、異常摩耗でダイヤモンドコアビットが破損します。湿式ダイヤモンドコアビットを使用する場合は、必ず感電防止用漏電遮断装置の設置された電源コンセントを使用してください。安全な作業手順と適切な工具の使用は、作業効率の向上だけでなく、安全性の確保にも不可欠です。
4. 金属穴あけと集じんカップの使用
金属に穴をあける場合は、穴あけ位置にセンタポンチでくぼみを作り、そのくぼみにキリの先を当てがうと、キリの先が滑らず正確な位置に穴あけができます。金属の穴あけ時には、キリに油(マシン油など)を付けて作業してください。鉄工キリはφ13mmまで、木工キリはφ32mmまで使用できます。本機を無理に押し付けて回転数を大幅に低下させることは避けてください。作業能率が低下するばかりでなく、本機の寿命も短くなります。集じんカップはコンクリート・モルタル等の窯業用被削材穴あけ専用です。金属等の穴あけには使用しないでください。金属粉の熱などにより集じんカップを破損する恐れがあります。集じんカップ使用時は、ダストキャップが確実に取り付けられていることを確認してください。集じんカップの取り付け・取りはずしの際は、必ずスイッチを切り、電源プラグを電源コンセントから抜いてください。電源プラグを電源コンセントにつないだまま行うと事故の原因になります。
III.集じん機能とアクセサリ
本機には集じんカップが付属し、コンクリートやモルタルの穴あけ作業時の粉じんを軽減します。(金属への穴あけには使用しないでください)。集じんカップの取り付け・取り外しは、必ず電源プラグを抜いてから行ってください。超硬ドリルやその他の付属品は、本取扱説明書に従って正しく取り付けて使用してください。マキタの別販売品である超硬ドリル(SDSプラスビット)などについては、カタログまたは販売店にお問い合わせください。
1. 集じんカップの機能と使用方法
本製品には、コンクリートやモルタルなどの窯業用被削材穴あけ時に発生する粉じんを軽減するための集じんカップが付属しています。集じんカップは、コンクリートやモルタル等の穴あけ作業に限定して使用し、金属などの穴あけには使用しないでください。金属粉の熱で集じんカップが破損する可能性があります。集じんカップを使用する際は、ダストキャップが確実に取り付けられていることを確認してください。ビットの取り外しは、集じんカップ内の粉じんを除去してから行ってください。取り付けや取り外しの際には、集じんカップからキャップが外れる場合があります。その場合は、ベローズをアタッチメントから外し、キャップの刻印のある方を上にして取り付け直してください。集じんカップを使用することで、作業環境の改善と粉じんによる健康被害の軽減が期待できます。また、作業効率の向上にも繋がります。
2. 集じんカップ使用時の注意点
ダストカップを材料に当てて使用すると集じん性は向上しますが、ダストカップと材料がこすれて材料に黒い跡が残ることがあります。跡が残らないようにするには、あらかじめ穴あけする深さまでダストカップからビットを出してお使いください。この場合、粉じんが周囲に飛ぶことがあります。ガソリン、ベンジン、シンナー、アルコールなどは、集じんカップの変色、変形、ひび割れの原因となりますので使用しないでください。集じんカップは消耗品です。破損や劣化が見られた場合は、交換が必要です。適切な使用方法とメンテナンスによって、集じんカップの寿命を延ばし、作業効率と安全性を維持することができます。常に集じんカップの状態を確認し、必要に応じて交換や清掃を行いましょう。
3. アクセサリと別売品の情報
工具類(ビットなど)や付属品は、取扱説明書に従って確実に取り付けてください。使用中は、軍手などの巻き込まれる恐れのある手袋をしないでください。別販売品の詳細については、カタログを参照するか、お買い上げの販売店または当社営業所へお問い合わせください。SDSプラスビットなどの超硬ドリルも別途販売されています。本機に適合するアクセサリを使用することで、作業効率と精度を向上させることができます。ただし、本取扱説明書および当社カタログに記載されている付属品やアタッチメント以外のものを使用すると、事故やけがの原因となる恐れがあるので使用しないでください。常に安全を第一に考え、正しいアクセサリを選択し、適切に取り付けて使用することが重要です。
IV.マキタアフターサービス
製品に関するご質問や修理依頼は、最寄りのマキタ登録販売店または下記の営業所にお問い合わせください。(全国の営業所一覧が記載されています。例:札幌支店、東京支店、大阪支店など)
1. マキタアフターサービス網の概要
お買い上げ商品のご相談は、最寄りのマキタ登録販売店、またはマキタの営業所へお気軽にお尋ねください。このマニュアルの末尾には、全国のマキタ営業所の連絡先一覧が掲載されています。 各営業所の電話番号は、地域名とともに記載されており、迅速な対応が期待できます。例えば、札幌支店(011-783-8141)、東京支店(03-3816-1141)、大阪支店(06-6746-7220)など、主要都市には複数の営業所が設置されています。 修理に関するご相談や、製品に関するご質問など、様々なご要望に対応できる体制を整えています。購入後のサポートも万全な体制で、安心して製品をご利用いただけます。 お困りの際は、迷わず最寄りのマキタ販売店もしくは営業所にご連絡ください。
2. 修理に関する注意点
製品の修理は、ご自身で行わず、必ずお買い上げの販売店またはマキタ営業所へご依頼ください。自己修理は、製品の性能を損なうだけでなく、事故やけがの原因となる可能性があります。専門知識と技術が必要な修理は、熟練の技術者にお任せすることで、安全性を確保し、製品の本来の性能を維持することができます。破損した保護カバーやその他の部品の交換・修理についても、取扱説明書に従って、または販売店・営業所へご相談ください。スイッチが故障した場合も同様です。スイッチで始動・停止操作のできない電動工具は、絶対に使用しないでください。これは、重大な事故につながる可能性があるため、厳守すべき事項です。安全のため、修理は必ず専門業者に依頼しましょう。
文書参照
- JEMA[(社)日本電機工業会]ウェブサイト:(http://www.jema-net.or.jp/Japanese/pis/powertool.html) ((社)日本電機工業会)