
ハンマドリル取扱説明書:安全・使い方ガイド
文書情報
言語 | Japanese |
フォーマット | |
サイズ | 0.99 MB |
文書タイプ | 取扱説明書 |
概要
I.安全に関する注意事項 Safety Precautions
本製品は高性能な【回転ハンマードリル】ですが、使用には十分な注意が必要です。感電、火災、けが防止のため、必ず取扱説明書をよく読んでからご使用ください。特に、電源プラグの取扱い、保護具の着用(保護メガネ、防じんマスク、耳栓など)、作業環境の確認(可燃物、埋設物など)は重要です。無理な姿勢での作業や疲労時の使用は避け、常に安全第一で作業してください。【漏電しゃ断装置】付きのコンセントを使用するなど、感電防止対策を徹底しましょう。 また、工具(【SDSプラスビット】、【超硬ドリル】、鉄工キリ、木工キリなど)や付属品は、指定されたもののみを使用し、定期的な保守点検を行いましょう。
1. 感電 火災防止
電気に関する安全事項として、電源プラグはコンセントに合ったものを使用し、改造やアダプターの使用は厳禁です。改造されていないプラグとコンセントを使用することで感電リスクを低減できます。金属製のパイプやアースされている物体に身体が触れないよう注意し、可燃性の液体・ガス・粉塵のある場所での使用は、火花による発火・爆発の危険があるため禁止です。作業中は子供や第三者を近づけないようにし、使用前には必ず取扱説明書をよく読んでから正しく使用してください。感電、火災、重傷などの事故を未然に防ぐため、安全上のご注意を必ず守りましょう。電源プラグをコンセントに差し込む前に、必ずスイッチが切れていることを確認し、不意な始動を避けてください。ぬれた手で電源プラグに触れないように注意しましょう。
2. 作業環境と保護具
作業を行う際は、常に保護メガネを着用し、必要に応じて防じんマスク、すべり止め付き安全靴、ヘルメット、耳栓(イヤーマフ)などの保護具を着用してください。作業場所は整理整頓された明るく安全な場所で、作業台なども安定した状態を保つようにしましょう。ちらかった暗い場所や作業台は事故の原因となります。無理な姿勢での作業は避け、常に足元をしっかりさせ、バランスを保つようにしてください。作業時は、作業に適した服装を心がけ、だぶだぶの服やネックレスなどの装身具は回転部に巻き込まれる恐れがあるため着用しないでください。電源コードをつないだ状態で、スイッチに指をかけて運搬するのも危険です。 高所作業時は、下に人がいないかを確認し、コードを引っ掛けないように注意しましょう。回転させたまま、台や床などに放置するのも危険です。
3. 工具 機器の取扱い
電動工具の電源を入れる前に、調整キーやレンチなどは必ず取り外してください。電源を入れたときに、取り付けたキーやレンチなどが回転して傷害の恐れがあります。集じん装置が接続できるものは接続して使用し、粉じんの人体への影響を軽減しましょう。作業に合った電動工具を使用し、無理な使用は避けましょう。工具類(ビットなど)や付属品は、取扱説明書に従って確実に取り付けてください。使用前に保護カバーやその他の部品に損傷がないか十分点検し、正常に作動するか確認してください。異常がある場合は使用前に修理が必要です。破損した部品の交換や修理は取扱説明書に従い、記載がない場合は販売店または当社営業所にご連絡ください。正しい付属品やアタッチメントを使用し、指定された用途以外に使用すると事故の原因になります。使用中、本機の調子が悪かったり、異常音がしたときは、直ちにスイッチを切って使用を中止し、販売店または当社営業所に点検・修理をお申し付けください。誤って落としたり、ぶつけたりしたときは、ビットなどの工具類や本機などに破損や亀裂、変形がないか点検してください。破損があるとけがの原因になります。使用しない電動工具は、きちんと保管してください。電源コードに深いキズや変形、通電不良、焦げ臭い臭い、ビリビリとした感電など異常を感じた場合は、すぐに電源プラグを抜いて販売店へ点検・修理を依頼してください。
4. 作業時の注意点
作業中は、ビットなどの工具類や回転部、切粉などの排出物に手や顔を近づけないでください。けがの原因になります。材料を加工する工具を使用する際は、材料をしっかりと固定するために、クランプや万力などを利用してください。手で保持するよりも安全で、両手で電動工具を使用できます。ただし、材料を動かして加工する製品を除きます。作業する箇所に電線管、水道管、ガス管などの埋設物がないことを、作業前に十分確かめてください。埋設物があると工具が触れ、感電や漏電、ガス漏れの恐れがあり、事故の原因になります。絶縁されたハンドルだけを握ってください。耳栓、耳覆い(イヤーマフ)などの防音用保護具を着用し、騒音による難聴を防ぎましょう。付属の補助ハンドルを使い、本機を両手でしっかり握ってください。長時間作業や疲労時は、作業を中断し休憩をとるなど、安全に配慮しましょう。極端な高温や低温の環境下では十分な性能が得られない場合があります。
II.使用方法 How to Use
スイッチ操作は、引金を引くことで作動し、離すと停止します。ロックボタンで連続運転も可能です。【回転】(ドリルモード)と【打撃】(ハンマモード)の切り替えレバーで、用途に合わせて使い分けられます。コンクリートへの穴あけは、サイドグリップをしっかり握り、反動に注意してください。金属穴あけにはセンタポンチを使用し、油(マシン油など)を付けることで作業効率が向上します。【ダイヤモンドコアビット】を使用する際は、必ず漏電しゃ断装置付きのコンセントをご使用ください。集じんカップを使用する際は、スイッチを切り、電源プラグを抜いてから取り付けてください。 適切な回転数で作業し、無理な押し付けは避けましょう。
1. スイッチ操作
スイッチは引金を引くと入り、離すと切れます。連続運転には、引金を引いた状態でロックボタンを押します。停止させるには、もう一度引金を引いてロックボタンが戻ってから、引金を離してください。電源コンセントに電源プラグを差し込む前に、必ずスイッチが切れていることを確認してください。スイッチを入れたまま電源プラグを差し込むと、急に動き出し事故の原因になります。ご使用前には必ず回転方向を確認してください。正転・逆転の切り替えは、モーターの回転が完全に停止した状態で行ってください。回転中に切り替えると故障の原因になります。
2. ドリルモードとハンマモードの切り替え
切り替えレバーの位置によって、「回転」(ドリルモード)と「打撃」(ハンマモード)を切り替えることができます。鉄や木材に穴を開ける場合は、「回転」モード(ドリルモード)で使用し、鉄工キリや木工キリを使用します。「打撃」モード(ハンマモード)では、ブルポイントなどの工具を使用します。コンクリート壁の貫通時や鉄筋などに刃先が接触した場合、本機が反動で回転することがあります。このため、サイドグリップをしっかり固定し、本機を両手で確実に保持してください。回転+打撃で穴あけすると刃先の欠け、異常摩耗でダイヤモンドコアビットが破損します。
3. 穴あけ作業
穴あけ位置に超硬ドリルの先端を当ててからスイッチの引金を引きます。本機が浮き上がらない程度に軽く押し付けて作業してください。無理に押し付けても作業能率は上がりません。金属に穴を開ける場合は、穴を開ける位置にセンタポンチで窪みを作り、その窪みにキリの先を当てがえば、キリの先が滑らず正確な位置に穴あけができます。金属の穴あけ時にはキリに油(マシン油など)を付けて作業してください。鉄工キリはφ13mm、木工キリはφ32mmまで使用できます。本機を無理に押し付けて回転数を大幅に低下させることは避けてください。作業能率が低下するばかりでなく、本機の寿命も短くなります。湿式ダイヤモンドコアビットを使用する場合は、必ず労働安全規則や電気整備の技術基準などに規定された、感電防止用漏電しゃ断装置の設置された電源コンセントで使用してください。
4. 集じんカップの使用
集じんカップの取り付け・取り外しの際は、必ずスイッチを切り、電源プラグを電源コンセントから抜いてください。電源プラグを電源コンセントにつないだまま行うと、事故の原因になります。集じんカップはコンクリート・モルタルなどの窯業用被削材穴あけ専用です。金属などの穴あけには使用しないでください。金属粉の熱などにより集じんカップを破損する恐れがあります。ビットの取り外しは集じんカップの粉塵を除去した後に行ってください。集じんカップ使用時は、ダストキャップが確実に取り付けられていることを確認してください。ダストカップを材料に当てて使うと集じん性はアップしますが、ダストカップと材料がこすれ、材料に黒い跡が残ることがあります。跡が残らないようにするには、あらかじめ穴あけする深さまで、ダストカップからビットを出してお使いください。この場合、粉塵が周りに飛ぶことがあります。ガソリン、ベンジン、シンナー、アルコール等は変色、変形、ひび割れの原因となりますので使用しないでください。
III.集じん機能 Dust Collection
本機には集じんカップが付属しており、作業中の粉じんを軽減できます。コンクリートやモルタルなどの穴あけに効果的です。金属穴あけには使用しないでください。集じんカップの取り付け・取り外しは、必ず電源を切ってから行ってください。集じんカップの使用時は、ダストキャップが確実に取り付けられていることを確認してください。集じんカップと材料がこすれて材料に黒い跡が残る可能性があるため、必要に応じてビットを出し入れして調整しましょう。 集じん機の接続も可能です。
1. 集じんカップの概要と用途
本製品には集じんカップが付属しており、コンクリートやモルタルなどの窯業用被削材の穴あけ作業時に発生する粉塵を軽減する機能があります。集じんカップはこれらの材料の穴あけにのみ使用可能で、金属などの穴あけには使用できません。金属粉の熱により集じんカップが破損する可能性があるためです。集じんカップを使用することで、作業環境の改善と作業者の健康保護に役立ちます。集じんカップを使用する際は、ダストキャップが確実に取り付けられていることを確認してください。取り付け、取り外しの際には、必ずスイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜いてから作業を行いましょう。電源をつけたまま作業すると、感電や事故につながる危険性があります。集じんカップからキャップが外れる場合があり、その際はベローズを外し、キャップの刻印のある方を上にして取り付け直してください。
2. 集じんカップの使用方法と注意点
集じんカップの使用により、粉塵の飛散を抑制することができますが、ダストカップを材料に直接当てて使用すると、集じん性は向上するものの、ダストカップと材料がこすれて材料に黒い跡が残ることがあります。跡が残らないようにするには、あらかじめ穴あけする深さまで、ダストカップからビットを出して作業してください。ただし、この方法では粉塵が周囲に飛散する可能性があります。ビットの取り外しは、集じんカップ内の粉塵を完全に除去してから行ってください。集じんカップの清掃は、柔らかい布などで丁寧に拭き取ってください。ガソリン、ベンジン、シンナー、アルコールなどの溶剤は使用しないでください。これらの溶剤は集じんカップの変色、変形、ひび割れの原因となります。集じんカップの破損や劣化が見られた場合は、交換が必要です。交換方法については、取扱説明書をご確認ください。
3. 集じん機との接続
本製品は集じん機と接続して使用することも可能です。集じん機を接続することで、より効果的な粉塵対策を行うことができます。集じん機との接続方法は、取扱説明書に記載されていますので、必ず確認して正しく接続してください。接続する際は、電源をオフにしてから作業を行い、接続不良や配線の破損がないか確認してください。集じん機を使用する際も、安全に関する注意事項を遵守し、作業環境を安全に保つように注意しましょう。集じん機を使用することで作業効率が向上し、作業環境もより快適になります。ただし、集じん機の種類によっては互換性がない場合がありますので、事前に確認することが重要です。集じん機と本機の接続を確実に行い、粉塵の吸引効率を最大限に高めることで、安全で快適な作業環境を実現しましょう。
IV.メンテナンスと修理 Maintenance and Repair
定期的な保守点検を行い、工具類(ビットなど)やコードの損傷がないか確認しましょう。破損した部品は、自己修理せず、販売店または当社営業所にご連絡ください。先端工具は常に鋭利な状態を保ち、適切なメンテナンスを心がけましょう。 本機の寿命を延ばすため、無理な使用は避け、作業に合った【回転ハンマードリル】を使用してください。
1. 定期的な保守点検
電動工具は、定期的な保守点検が不可欠です。可動部分の位置調整、締め付け状態、部品の破損、取り付け状態など、運転に影響を与える可能性のある箇所をすべて点検し、異常がないか確認してください。保守点検が不十分なまま使用を続けると、事故の原因となる可能性があります。点検項目としては、電源コードの損傷の有無、スイッチの動作確認、保護カバーの破損の有無などが挙げられます。また、先端工具の状態も重要です。先端工具が鋭利できれいな状態を保つことで、円滑な作業と容易な操作が可能になります。延長コードを使用する場合は、定期的に点検し、損傷している場合には交換してください。刃物類は常に手入れをし、よく切れる状態を保つように心がけましょう。保守点検は、安全で能率の良い作業を行うために非常に重要です。
2. 先端工具の手入れと交換
先端工具(刃物、砥石、ビットなど)は、作業効率と安全性を確保するために、常に鋭利できれいな状態を保つことが重要です。適切な手入れによって、円滑な作業と容易な操作を実現できます。先端工具の交換が必要な場合は、取扱説明書に従って正しく交換作業を行ってください。交換手順を間違えると、工具の破損やけがにつながる可能性があります。交換する際は、電源をオフにし、工具が完全に停止していることを確認してから作業を始めましょう。交換後は、工具が正しく取り付けられていることを確認し、動作に異常がないかを確認してから作業を開始してください。定期的な点検と適切な交換によって、工具の寿命を延ばし、安全な作業環境を維持することができます。使用後の工具は、清潔に保管し、破損や紛失を防ぎましょう。
3. 修理と保管
電動工具の修理は、専門家による純正部品のみを用いた修理を行うことで安全性を維持することができます。自己修理は危険なため、絶対にしないでください。故障や破損が発生した場合は、お買い上げの販売店または当社営業所にご連絡ください。修理を依頼する際には、故障状況を正確に伝え、指示に従って対応しましょう。修理完了後には、動作確認を行い、安全に作業できることを確認してから使用を開始してください。使用しない電動工具は、きちんと保管し、湿気や直射日光を避け、子供の手の届かない場所に保管することが重要です。適切な保管によって、工具の寿命を延ばし、安全な状態を維持することができます。また、保管場所には、工具の種類やサイズに合わせて整理整頓を行い、必要なときにすぐに取り出せるようにしましょう。
文書参照
- JEMA[(社)日本電機工業会]ウェブサイト (JEMA)