XR-MJ10

マイクロハイファイコンポーネントシステム取扱説明書

文書情報

言語 Japanese
フォーマット | PDF
サイズ 1.39 MB
文書タイプ 取扱説明書

概要

I.録音に関するご注意と補償

本機はCDと【ミニディスク(MD)】の再生・録音に対応しています。大切な録音をする際は、必ず事前にテスト録音を行い、正常に録音されていることを確認してください。万が一、機器の不具合により録音に失敗した場合、録音内容の補償はございません。録音した内容は、私的使用の範囲を超えた利用は著作権法で禁止されており、本製品の価格には【私的録音補償金】が含まれています。(お問い合わせ:(社)私的録音補償金管理協会 Tel. 03-5353-0336)。MDへの録音は、録音情報がTOCに書き込まれることで完了します。TOC書き込み中は電源を切らないでください。

1. 録音失敗時の補償

システムステレオやミニディスク(MD)を使用中に、機器の不具合で録音に失敗した場合、録音内容の補償はいたしかねます。予めご了承ください。重要な録音を行う際には、必ず事前にテスト録音を行い、正常に録音されていることを確認するようお願いいたします。これは、機器の故障や予期せぬエラーによるデータ損失を防ぐための重要な手順です。テスト録音を行うことで、録音環境や機器の状態を確認し、万が一の事態に備えることができます。 本製品の信頼性向上のため、常に品質管理に努めておりますが、機器の複雑性ゆえに、完全な故障をゼロにすることは困難です。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2. 著作権と私的録音補償金

本機で録音した内容は、私的使用の範囲(個人的な鑑賞など)以外での使用は、著作権法上、権利者の許諾なしに利用することはできません。 著作権法に則り、権利者への権利侵害を回避するために、無断での複製・配布・上映・公衆送信などは厳重に禁止されています。違法行為に該当する可能性があり、法的責任を問われる可能性もあることをご理解ください。この製品の価格には、著作権法の規定に基づき、私的録音補償金が含まれています。私的録音補償金とは、著作権者への補償として支払われるものであり、私的使用の範囲内での録音利用を可能にするためのものです。この料金は、音楽や音声コンテンツ制作者の権利を保護する上で重要な役割を果たしています。私的録音補償金に関するお問い合わせは、(社)私的録音補償金管理協会(Tel. 03-5353-0336)までお願いいたします。

3. 録音時の注意事項 MD

MDへの録音は、録音情報がTOC(テーブル・オブ・コンテンツ)に書き込まれることで完了します。このTOCへの書き込みは、MDを取り出すか、電源を切るタイミングで行われます。 そのため、TOC書き込み前、書き込み中(「TOC」または「TOC Writing」が点滅)に電源プラグをコンセントから抜くと、録音情報が正しく記録されません。データの破損や録音失敗につながる可能性がありますので、書き込み中は絶対に電源を切らないように注意してください。これは、MD特有のデータ書き込みシステムによるものです。 また、録音モードを「MONO」にしても、スピーカーからは音源本来の音声(ステレオ信号録音時はステレオ音声)が出力されます。これは、録音モードの設定と出力音声が必ずしも一致しないことを意味します。録音モードは録音データの形式に影響しますが、再生時の出力には直接影響しません。

II.MD録音 編集機能

本機はMDへの【MDLP録音】、グループ機能による曲の分類と再生、編集機能を搭載しています。グループ機能を使用すると、MD内の曲を複数のグループに分け、再生・録音・編集が可能です。ただし、グループ機能非対応機器では、グループ情報は正しく表示されない場合があります。また、編集操作中は機器の振動やディスクの傷に注意が必要です。編集操作によっては、曲の接続や削除に制限がある場合があります。【Smart Space機能】は、録音中の無音部分を短縮する機能です。

1. MDへの録音とTOC書き込み

MDへの録音は、録音情報がTOC(テーブルオブコンテンツ)に書き込まれることで完了します。このTOCへの書き込み処理は、MDを取り出すか、または電源を切ることで実行されます。そのため、TOC書き込み前、もしくは書き込み中(ディスプレイに「TOC」または「TOC Writing」と表示され点滅している状態)に、電源プラグをコンセントから抜いてしまうと、録音情報が正しく記録されず、データの破損や録音失敗につながる可能性があります。このため、録音作業中は、電源プラグを抜かないよう細心の注意を払ってください。これはMD特有のデータ書き込み方式によるもので、安定した録音を行うために不可欠な手順です。MDレコーダーの操作に不慣れな方は、特に注意が必要です。 また、録音モードを「MONO」に設定しても、スピーカーからは音源本来の音声(ステレオ録音の場合はステレオ音声)が出力されます。これは、録音モードの設定と再生時の音声出力に差異があることを示しています。録音モードは録音データのフォーマットに影響しますが、再生時の音声出力形式とは直接的な関係はありません。

2. MDLP対応と互換性

MDLP(MiniDisc Long Play)モードで録音されたMDを、MDLP非対応の機器で再生しようとすると、「LP:」と表示され、再生できないことがわかるように設計されたMDが存在します。しかし、本機はMDLPに対応しているため、そのようなMDを再生しても「LP:」表示はされません。MDLPは、従来のMDよりも長時間録音可能なモードです。MDLP対応機器と非対応機器の間で互換性の問題が発生する可能性があることを示しています。これは、異なるMD規格間の互換性に関する重要な情報です。異なる規格の機器を使用する際には、互換性を確認することが重要になります。MDの規格や互換性について不明な点がある場合は、取扱説明書をよく確認するか、販売店やメーカーにお問い合わせください。

3. 高速シンクロ録音と自動曲番付け

CDや本機の状況が悪く、ディスクの再読み込みができない場合、高速シンクロ録音機能は使用できなくなります。この状態では、「Retry」と表示され点滅し、自動的に通常速度のシンクロ録音に切り替わります。しかし、この状態では録音中の音声を聞くことはできません。高速シンクロ録音は、効率的に録音を行うための機能です。しかし、機器の状態やディスクの状態によっては、正常に動作しない場合があります。 本製品は、お買い上げ時にはレベルシンクロ録音機能が有効になるよう設定されています。この機能により、音源からの入力信号が約2秒以上続けて一定レベル以下になり、再びそのレベルを越えたときに自動的に曲番が付きます。これは、楽曲間の区切りを自動的に認識し、適切な曲番を付けるための機能です。この機能は、MDへの録音作業を効率化し、ユーザーの負担を軽減するのに役立ちます。

4. MD編集機能と注意事項

MDの編集は、編集情報をTOCに書き込むことで完了します。TOC書き込み中は電源プラグを抜かないでください。編集情報が正しく記録されません。 MD編集においても、TOC書き込み処理が重要であることが強調されています。電源供給を安定させることで、データの破損を防ぎ、編集作業の正確性を確保できます。MDへの録音・編集は、ディスク上の空き領域を探しながら効率的に行われます。しかし、何度も録音や編集を繰り返すと、1つの曲がディスクのあちらこちらに分散して記録される状態になり、システム上の制約により、他の曲と繋いだり、一部を消したりすることができなくなる場合があります。これはMDのデータ書き込み方式に起因する制限です。頻繁な編集を行う場合は、この点にご注意ください。

III.再生に関するご注意

本機はコンパクトディスク(CD)規格に準拠したディスクの再生を前提として設計されています。著作権保護技術搭載のCDは、規格に準拠していない場合があり、再生できない可能性があります。ディスクの読み込みに失敗した場合は、高速シンクロ録音はできず、通常速度のシンクロ録音に切り替わります。この場合、録音中の音声を聞くことはできません。また、ディスクの汚れや傷、結露にもご注意ください。再生が1曲目から始まらない、再生が始まらない等のトラブルシューティングも記載されています。

1. CD再生時の注意事項

本製品は、コンパクトディスク(CD)規格に準拠した音楽ディスクの再生を前提に設計されています。しかし、近年、いくつかのレコード会社から著作権保護を目的とした技術が搭載された音楽ディスクが販売されています。これらのディスクの中には、CD規格に準拠していないものもあり、本製品で再生・録音できない場合があります。CDの再生に問題が発生する場合は、ディスクの規格や著作権保護技術の有無を確認する必要があります。互換性のないディスクを使用すると、再生エラーが発生したり、機器の故障につながる可能性があります。 また、ディスクトレイは必ず本体のCD OPEN/CLOSEボタン(または本体のZ CDボタン)を押して閉じてください。手で押し込むと故障の原因となる可能性があります。これは、ディスクトレイのメカニズムを保護するための重要な手順です。無理な力を加えると、内部部品に損傷を与える可能性があります。

2. 再生トラブルシューティング

再生に関するいくつかのトラブルシューティングと対処法が記述されています。例えば、ディスクが出てこない場合は、レンタルディスクや中古ディスクでシールのはみ出しやのり付着が原因の可能性があり、ディスクが内部に貼り付いているか挟まっている可能性があります。再生が1曲目から始まらない場合は、プログラム再生やシャッフル再生になっている可能性があり、PLAY MODEボタンを繰り返し押してノーマル再生に戻す必要があります。再生が始まらない場合は、ディスクが裏返しに入っている、レンズやディスクが結露している可能性があります。結露の場合は、ディスクを取り出して水分を拭き取り、電源を入れたまま数時間放置する必要があります。低音の効いた曲を大音量で再生している場合は、スピーカーの振動により音飛びしている可能性があります。この場合は、スピーカーと本体を離したり、別々の台に設置したりするなどの対策が必要です。これらのトラブルシューティング手順は、一般的な再生問題を解決するためのガイドラインとして役立ちます。問題が解決しない場合は、販売店やサービス窓口に相談することをお勧めします。

3. 受信環境とアンテナ

鉄筋、鉄骨造りのマンションなどでは、付属のFM簡易アンテナでは十分な受信ができない場合があります。窓の外に設置しても受信状態が改善しない場合は、市販の外部アンテナを接続することを推奨しています。これは、受信環境によってアンテナの性能が大きく影響を受けることを示しています。建物構造や周囲の環境によって、電波の受信状態が変化します。より安定した受信を行うためには、適切なアンテナを選択することが重要になります。アンテナの選択や設置方法については、専門家のアドバイスを受けることも検討すると良いでしょう。

IV.タイマー録音機能とその他機能

【ウィークリータイマー】機能を使用すると、指定した曜日と時刻に自動的に電源が入り、録音・再生ができます。ただし、開始時刻の約40秒前に電源が入っていると、録音タイマーが動作せず、録音されません。外部機器からの録音を行う際は、本機と外部機器の両方のタイマー設定を調整する必要があります。イコライザーアンプが内蔵されていないレコードプレーヤーを使用する際は、別売りのカートリッジイコライザーが必要です。

1. ウィークリータイマー機能

本機には、ウィークリータイマー機能が搭載されており、指定した曜日と時刻に自動的に電源のON/OFFを設定できます。この機能を利用して、目覚まし時計として使用したり、特定の時間に録音を行うことができます。ウィークリータイマー録音機能と併用することで、3つの異なる設定を行うことが可能です。タイマー機能を使用する前に、必ず時計合わせを行ってください。タイマー録音を行う際には、開始時刻の約40秒前には電源が入っている状態にしてください。そうでない場合、録音タイマーが動作せず、録音されません。録音中はボリュームが最小になります。MDに録音する際にグループ機能を有効にしてタイマー録音を設定した場合、グループを指定していないと、新しいグループが自動的に作成されて録音されます。別売りの機器から録音する場合は、本機と外部機器の両方でタイマー設定が同じ時刻になるように調整する必要があります。外部機器の取扱説明書も参照してください。

2. レコードプレーヤー接続に関する注意

イコライザーアンプが内蔵されていないレコードプレーヤーを接続する際は、本機とプレーヤーの間に、MM型またはMC型に対応したカートリッジイコライザー(別売り)を接続する必要があります。これは、レコードプレーヤーからの出力信号を本機が適切に処理できるようにするためのものです。イコライザーアンプは、レコードプレーヤーから出力される信号を増幅し、音質を調整する役割を果たします。イコライザーアンプが内蔵されていないレコードプレーヤーを直接接続すると、音質が劣化する可能性があります。そのため、適切なイコライザーアンプを使用することが重要です。カートリッジイコライザーの接続方法などについては、別途記載されているマニュアルを参照してください。

V.エラー表示と対処法

本機は、エラー発生時に3桁または5桁の表示とメッセージを表示します。例えば、C11/Protected(ディスクが誤消去防止状態)、E0001/MEMORY NG(内部情報に問題)、E0101/LASER NG(光ピックアップに問題)といったエラーコードが表示される場合があります。エラー表示の内容に応じて、対処方法を確認し、改善されない場合はソニーサービス窓口にご相談ください。【MD編集操作】でエラーが発生するケースも解説されています。

1. エラー表示と対応

本機が正常に動作していない場合、表示窓に3桁または5桁の数字とメッセージが交互に表示され、機器の状態を知らせます。このエラー表示によって、機器の問題点を特定することができます。表示されたエラーコードとメッセージに従って、適切な対処法を試みてください。エラーコードとその対処法は、マニュアルに記載されています。 例えば、「C11/Protected」はディスクが誤消去防止状態になっていることを示し、ディスクを取り出して録音可能状態にする必要があります。「E0001/MEMORY NG」は、内部情報に問題が発生していることを示し、ソニーサービス窓口への連絡が必要です。「E0101/LASER NG」は光ピックアップに問題が生じている可能性があり、故障の可能性が高いので、ソニーサービス窓口にご相談ください。これらのエラーコードは、機器の内部状態を示す重要な情報です。これらのエラーコードが表示された場合は、自己解決が困難な場合が多いので、専門家であるサービス窓口に相談することが重要です。操作できなくなった場合は、電源を切り1分程待ってから再度電源を入れ、ディスクを取り出してみてください。

2. MD編集におけるエラー

MD編集操作中に、「Group Full!」が表示された場合は、グループ数の上限を超えているか、グループ管理情報の更新に必要な文字数が不足していることを意味します。この場合は、ディスク名やグループ名などの不要な文字を削除する必要があります。 また、「Impossible」が表示された場合は、不可能な編集内容が指定されたことを示し、「Incomplete!」が表示された場合は、本機の振動やディスクの傷・汚れなどにより、録音レベルの変更やフェードイン・フェードアウトの操作が正しく行われなかったことを意味します。この場合は、本機を振動のない場所に置き、傷や汚れのないディスクを使用する必要があります。さらに、「Track End」が表示された場合は、MD編集DIVIDE操作中に、曲を分ける位置の調節中に曲の最後ま で達したことを意味します。この場合は、lまたはmボタンを押して位置を変更する必要があります。「Tr Protected」が表示された場合は、MD対応機器でチェックアウトした曲などが保護されているため、一部のMD編集機能が使用できないことを意味します。これらのエラーメッセージは、MD編集作業における問題点を特定するのに役立ちます。エラーメッセージの内容を理解することで、適切な対処を行い、編集作業を円滑に進めることができます。

VI.保守とメンテナンス

本機は製造打ち切り後8年間、補修用性能部品を保有しています。それ以降も修理可能な場合がありますので、お買い上げ店またはソニーサービス窓口にご相談ください。機器の清掃方法、ディスクの取り扱い方法、結露対策なども記載されています。長時間テープの使用は避けてください。また、電源を切っている状態でも、一部に電流が流れていることをご理解ください。

1. 部品の保有期間と修理

本機の補修用性能部品(製品の機能維持に必要な部品)は、製造打ち切り後8年間保有しています。この期間内であれば修理が可能です。ただし、この8年間は修理可能な期間の目安であり、保証ではありません。保有期間が経過した後でも、故障箇所によっては修理可能な場合もありますので、お買い上げ店またはソニーサービス窓口にご相談ください。修理は有料となる場合があります。修理によって機能が維持できる場合は、ご要望により有料修理させていただきます。 修理に関するお問い合わせは、お買い上げ店またはソニーサービス窓口までご連絡ください。故障の原因や修理に必要な部品の在庫状況など、詳細な情報を確認する必要があります。また、修理にかかる費用についても事前に確認することをお勧めします。修理依頼の前に、本マニュアルをよく読み直し、ご自身で解決できる問題がないか確認してください。

2. 機器の清掃とメンテナンス

キャビネットやパネル面の汚れは、中性洗剤を薄めた液をつけた柔らかい布で拭いてください。シンナー、ベンジン、アルコールなどは使用しないでください。これらの溶剤は、機器の表面を傷める可能性があります。 ディスクの清掃は、柔らかい布で中心から外側に向かって軽く拭いてください。汚れがひどい場合は、少し湿らせた布で拭いた後、乾いた布で水分を拭き取ってください。ベンジン、レコードクリーナー、静電気防止剤などは使用しないでください。特に大切な録音をする前や古いテープを使用した後は、必ずクリーニングしてください。別売りのクリーニングカセット(乾式)C-1KNまたはクリーニングカセット(湿式)CHK-1を使用できます。詳細はそれぞれのクリーニングカセットの取扱説明書をご覧ください。 90分を超える長時間テープは、テープ自体が薄く伸びやすい性質のため、機械に巻き込まれ、本機の故障の原因となる可能性がありますので使用を避けてください。

3. その他の注意事項

電源を切っているにもかかわらず、本機の天板が温かくなることがありますが、これは故障ではありません。電源コードがコンセントに差し込まれている限り、電源を切っている状態でも本機の一部には電流が流れています。これは、リモコン操作の待受けやタイマー動作などに使われています。 移動する前に、必ず電源が切れ、すべての動作が終了していることを確認してください。また、動作中の温度上昇を避けるため、空冷ファンを搭載した機器では、大きな音を出した時などにファンが回転します。ファンの通風孔付近を塞いで使用すると、機器の温度が上昇し、故障の原因となる可能性があります。キャビネットなどが熱くなった場合は、触らないように注意してください。火傷などのケガの原因となります。 MDのシャッターを無理に開けようとすると壊れることがあります。シャッターが開いてしまった場合は、内部のディスクに直接触れずに、すぐに閉めてください。MDの取り扱いには十分に注意してください。