
録画機設定ガイド:初期設定から遠隔監視まで
文書情報
言語 | Japanese |
フォーマット | |
サイズ | 3.41 MB |
文書タイプ | 取扱説明書 |
概要
I.録画機のセットアップと接続
このマニュアルでは、Hikvision DVR(録画機)のセットアップ方法を説明します。まず、本体のネジを外し、上蓋を開けてハードディスクを設置します。その後、カメラ、マウス、モニター、ACアダプタを接続します。HDMIまたはVGA端子付きのモニターを使用してください。初期IDはadmin、パスワードはalta9999です。スムーズな操作にはマウスの使用を推奨します。画面表示に問題がある場合は、モニターの解像度と録画機の映像出力解像度を確認し、「メインメニュー」→「設定」→「一般的なコントロール」→「VGA/HDMI解像度」で調整してください。
1. 録画機の分解とハードディスク設置
録画機本体のセットアップは、まず本体側面と背面にある計6本のネジを外すことから始まります。その後、上蓋を後ろにスライドさせて持ち上げることで、上蓋を取り外すことができます。この後、ハードディスクを録画機内部に設置します。この手順は、録画機能を使用するための最初のステップであり、正しく行うことが重要です。ネジを外す際は、精密ドライバーを使用し、無理な力を加えないように注意しましょう。上蓋を取り外す際も、ゆっくりと丁寧に作業を行うことで、破損を防ぐことができます。ハードディスクの設置については、マニュアルに記載されている手順を正確に守り、適切な接続を行うことが重要です。ハードディスクの設置が完了したら、次のステップである周辺機器の接続に進みます。
2. 周辺機器の接続と初期設定
ハードディスクの設置が完了したら、カメラ、マウス、モニター、そしてACアダプターを録画機に接続します。リモコンが付属している機種の場合はリモコンでも操作できますが、よりスムーズな設定操作のためにはマウスの使用を推奨しています。接続が完了したら、初期設定を行います。初期IDはadmin、パスワードはalta9999です。このIDとパスワードは、録画機のメインメニューにアクセスするために必要です。これらの初期設定情報は、セキュリティ上の観点からも重要であるため、大切に保管しておく必要があります。もし、パスワードを忘れてしまった場合は、販売店などに問い合わせて、適切な手順でパスワードのリセットを行う必要があります。接続や初期設定で問題が発生した場合は、マニュアルをよく確認するか、販売店に相談することをお勧めします。
3. モニターに関する注意点と解像度設定
使用するモニターは、VGA端子付きのPC用モニター、またはVGA・HDMI端子を持つテレビを使用してください。ただし、まれに古いVGAモニターでは表示されない場合があります。そのような場合は、HDMIケーブルを使用してテレビなどで表示できるか確認してみましょう。これは、モニターと録画機の互換性に関する重要な注意点です。HDMI接続は、より高画質で安定した映像表示を実現できるため、推奨される接続方法です。また、画面の端が切れたり、横長に表示される場合は、モニターの解像度と録画機の映像出力解像度が一致していない可能性があります。この場合は、「メインメニュー」→「設定」→「一般的なコントロール」→「VGA/HDMI解像度」で、ご使用のモニターに合った解像度に変更する必要があります。解像度の設定が適切でない場合、映像が表示されない可能性があるので注意が必要です。万が一、映像が表示されなくなった場合は、別のモニターで設定し直すか、販売店に設定変更を依頼する必要があります。
II.録画設定 スケジュール録画とモーション検知録画
スケジュール録画は、特定の時間帯に録画する設定です。曜日や時間帯を指定できます。モーション検知録画は、動きを検知して録画を開始する機能で、ハードディスク容量の節約に役立ちます。これらの設定は、「メインメニュー」→「手動」→「録画」から行います。各チャンネルのON/OFFもここで設定可能です。動体検知録画の感度も調整できます。
1. スケジュール録画の設定
スケジュール録画は、録画時間を指定して録画を行う機能です。夜間のみの録画や、平日のみ録画するなど、柔軟な設定が可能です。設定方法は、リアルタイム映像表示画面でマウスを右クリックし、「簡易メニュー」から「メニュー」を選択、ログイン後「メインメニュー」を開きます。初期IDとパスワード(admin/alta9999)が必要です。「編集」をクリックし、「終日」のチェックを外して、曜日ごとに録画開始時間と終了時間を設定します。最大8つの設定が可能です。設定済みの内容はコピーボタンで他の曜日に複製できます。設定完了後「適用」と「OK」をクリックして保存します。全ての設定が完了したら、リアルタイム画面に戻り、設定した時間通りに録画が開始されるか必ず確認しましょう。不要なチャンネルの録画を避けるため、接続していないカメラチャンネルは「ON」を「OFF」に変更することで無駄な録画を防止できます。ハードディスクの容量を節約する上で重要なステップです。
2. モーション検知録画の設定
モーション検知録画は、動きを検知して録画を開始する機能で、無駄な録画を減らし、ハードディスク容量の節約に役立ちます。設定は「メインメニュー」→「手動」→「録画」から行います。「スケジュール録画」横の「※」をクリックし、「すべてのチャンネルに対してオールディ録画しますか?」と表示されたら「YES」をクリックします。これでA1~A4カメラのアイコンが緑色のONになり、モーション検知録画が有効になります。アイコンが変わらない場合は、メインメニューに戻ってから再度「手動」画面に入力し直してください。「動体検知録画」横の「※」をクリックし、「全チャンネルのすべての日を動体検知録画で開始しますか?」と表示されたら「YES」をクリックして設定を適用します。検知感度は「感度」のスライドバーで調整可能です。設定はカメラごとに個別に行います。「適用」と「戻る」をクリックしてメインメニューに戻ります。設定後、実際に動きを検知して録画が開始されるか確認することを忘れずに行ってください。
III.再生とバックアップ
録画済みの映像は、ライブビュー画面から簡易再生機能で直近数分間再生できます。詳細な再生は、「メインメニュー」から行い、タイムラインで時間範囲を指定できます。映像のバックアップはUSBメモリにMP4またはAVI形式で行います。「メインメニュー」→「バックアップ」から操作可能です。バックアップした映像はPCで再生できます。
1. 簡易再生機能
録画した映像の再生は、ライブビュー画面で画面をクリックすることで表示される「簡易メニュー」から「簡易再生」ボタンを選択することで、直近数分の映像を簡単に再生できます。この機能は、最近の映像を素早く確認したい場合に非常に便利です。ただし、直近数分の映像が録画されていない場合は再生されませんのでご注意ください。この簡易再生機能は、録画状況の確認や、何か異常があった際の迅速な確認に役立ちます。より詳細な再生操作が必要な場合は、メインメニューから再生機能を利用する必要があります。メインメニューからの再生では、より詳細な時間指定や検索機能が利用可能になります。
2. 詳細な映像再生
詳細な映像再生を行うには、右メニューから再生したいカメラにチェックを入れ、画面下のタイムラインで録画されている時間に色が付いている部分をクリックして時間範囲を選択します。タイムバーの「←→」「→←」ボタンで時間範囲を絞り込むこともできます。タイムバー中央の「再生」ボタンをクリックすると再生が始まり、再生・一時停止、30秒巻き戻し・早送りの操作が可能です。この機能を使うことで、特定の時間の映像を正確に探し、再生することができます。タイムラインは直感的に操作できるため、目的の映像を効率的に見つけることができます。多くのカメラを同時に監視している場合でも、「最大再生カメラ数」をクリックすることで、すべてのカメラの映像を一度に確認することができます。これは、大規模な監視システムを運用する際に非常に有用な機能です。
3. 映像のバックアップ方法
映像のバックアップはUSBメモリを使用して行います。USBメモリを録画機本体の前面または背面に接続します。バックアップしたいファイルにチェックを入れ、「エクスポート」をクリックします。エクスポート画面で、USBメモリの空き容量を確認したり、フォーマットを行うことも可能です。「SaveType」で保存形式(MP4またはAVI)を選択し、エクスポートを実行します。バックアップデータは、MP4またはAVI形式で保存されます。これらのファイルは、一般的なパソコンで再生可能です。もし再生できない場合は、MP4またはAVI形式に対応したメディアプレーヤーを用意する必要があります。プレーヤーも一緒にバックアップした場合は、そのプレーヤーで再生することも可能です。バックアップ前に、USBメモリの容量を確認し、十分な空き容量があることを確認することが重要です。バックアップファイルを選択すると、プレビューエリアで映像を確認できます。バックアップ処理は、「映像とログ」または「プレーヤー」を選択して行います。「映像とログ」を選択すると、映像データとログデータがバックアップされます。
IV.ネットワーク設定と遠隔監視 Hik Connect
ネットワーク設定は、「メインメニュー」→「設定」→「ネットワーク」で行います。IPv4アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイを設定するか、DHCPを有効にして自動取得できます。Hik-Connectを使用すれば、アプリまたはWebポータル(www.hik-connect.com)経由でリモートアクセスが可能になります。本体底面の検証コードが必要です。アプリインストール後、メールアドレス登録と確認コード入力でアカウントをアクティベートします。
1. ネットワーク設定
録画機のネットワーク設定は、「メインメニュー」→「設定」→「ネットワーク」から行います。「一般的なコントロール」内のIPv4アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイを手動で入力するか、「DHCP有効」を有効にして自動取得します。IPアドレスが自動取得されない場合は、録画機本体の再起動を試みてください。ネットワーク設定は、ご使用のネットワーク環境に合わせる必要があります。不明な点がある場合は、プロバイダーにご確認ください。二重ルータやビジネス回線など特殊な環境では接続できない可能性があります。その場合は、ネットワーク管理者にご確認ください。正しいネットワーク設定を行うことで、録画機の安定した動作と遠隔監視機能の利用を確保することができます。設定ミスは接続不良や機能不全につながるため、細心の注意を払って設定する必要があります。
2. P2P接続設定
遠隔監視を行うために、P2P接続を設定することができます。手順は「メインメニュー」→「設定」→「ネットワーク」→「プラットフォームへのアクセス」で「有効」にチェックを入れ、「適用」をクリックします。次に、録画機本体底面に貼付されているシールに記載されている6文字の検証コードを入力します。この検証コードは、遠隔操作を行うために必要不可欠な情報です。検証コードを入力後、ステータスが「オンライン」になっていることを確認します。P2P接続を使用する場合は、DDNSなどの他の接続項目の「有効」チェックを外してください。P2P接続は、インターネット経由での遠隔監視を容易にするための機能です。設定が正しく行われていないと、遠隔監視ができないため、注意深く設定する必要があります。接続に失敗した場合は、ネットワーク設定を見直すか、ルーターとの接続を確認してください。
3. Hik Connectによる遠隔監視
Hik-ConnectはHikvisionが提供するサービスで、動的ドメイン名サービスとアラームプッシュ通知サービスを統合しています。このサービスを利用することで、インターネット経由で簡単に録画機を遠隔管理できます。本マニュアルでは、Hik-Connectアカウントの登録方法を説明しています。Hik-Connectアプリ(App StoreまたはGoogle Playストアから入手可能)またはWebポータル(www.hik-connect.com)からアカウント登録が可能です。アプリまたはWebポータルでの登録には、メールアドレスまたは電話番号が必要です。登録後、デバイスを登録するためにレコーダーのシリアルコードが必要になります。また、検証コード(本体底面シールに記載)も必要です。大文字小文字を正確に入力することが重要です。製品やファームウェアのバージョンによって、ユーザーインターフェースが異なる場合があります。しかし、Hik-Connectサービスの設定に必要な情報や手順は、サポート対象製品で共通しています。
V.その他設定
「メインメニュー」から自動上書き機能の設定やシステムのシャットダウン操作ができます。ネットワーク設定では、P2P接続設定も可能です。ただし、二重ルータやビジネス回線では接続できない場合があります。
1. 自動上書き機能の設定
録画データの容量がいっぱいになった場合に備え、自動上書き機能の設定ができます。「メインメニュー」→「録画」→「詳細設定」を開き、「上書き」にチェックを入れることで、古い録画データから順に上書き録画されます。この機能は、ハードディスクの容量を常に確保するために重要です。上書き録画を有効にすることで、古いデータが自動的に削除されるため、ハードディスクの容量不足による録画中断を防ぐことができます。ただし、重要な映像データが上書きされてしまう可能性もあるため、必要に応じてバックアップを行うなど、適切なデータ管理を行うことが重要です。上書き機能の設定は、録画状況やストレージ容量に応じて調整する必要があるため、定期的な確認と調整を心がけましょう。
2. システムのシャットダウン方法
録画機の電源を切るには、「メインメニュー」から「シャットダウン」を選択します。「シャットダウン」を選択すると、「システムを終了しますか?」と確認メッセージが表示されるので、「Yes」をクリックします。これにより、録画機が安全にシャットダウンされます。シャットダウン前に、録画中のデータに問題がないかを確認する、重要な設定が保存されているかを確認するなど、作業を完了してからシャットダウンを行うようにしてください。不適切なシャットダウンは、データの破損やシステムエラーの原因となる可能性があるため、必ず手順に従ってシャットダウンを行う必要があります。電源を完全に切る前に、録画機が完全に停止していることを確認してから、電源ケーブルを抜いてください。
文書参照
- Hik-Connect Web ポータル