
ロータリー分かち合い:会員増強と奉仕の継続
文書情報
言語 | Japanese |
フォーマット | |
サイズ | 21.44 MB |
概要
I.ロータリークラブの継続的な社会奉仕活動
多くのロータリークラブが、保健、識字率向上、水保全といった分野で継続的な社会奉仕活動に力を入れています。既存プロジェクトの成果を上げつつ、水浄化、読み書き教育、安全なエネルギー供給といった分野に新技術を取り入れた革新的なアプローチも模索されています。他のロータリークラブとの連携による情報共有も推進されています。
1. 継続性と社会奉仕の焦点
文書は、ロータリークラブの成功に継続性が不可欠であると強調しています。保健、識字率向上、水保全が、次年度の奉仕活動の重点分野として継続されることが明記されています。これは、多くのクラブが、地域社会(国内外)において、プロジェクトを継続し成果を上げていくことを意味しています。 特に、保健、識字率向上、水保全といった分野への継続的な取り組みは、ロータリークラブの主要な活動として位置づけられています。これらの活動は、地域社会に具体的な貢献をもたらし、持続可能な発展に寄与することを目指しています。文書は、これらの活動の重要性を改めて示し、継続的な努力を呼びかけています。
2. 新しいアプローチと技術革新
一方で、新たなプロジェクトを立ち上げるクラブに対しては、創造性を活かした新しいアプローチが求められています。具体的には、水浄化、読み書き教育、家庭への安全なエネルギー供給といった分野において、新技術の活用が提案されています。これは、従来の方法にとらわれず、より効果的で効率的な解決策を模索する姿勢を示しています。さらに、これらの画期的な解決策を他のロータリークラブと共有し、相互に学び合うこと、そして実り多いプロジェクトのアイデアを共同で模索することが推奨されています。これは、ロータリークラブ間の連携強化と、より広範囲な社会貢献を目指す姿勢を示しています。
3. ロータリークラブ間の情報共有と連携
文書全体を通して、ロータリークラブ間の情報共有と連携の重要性が繰り返し強調されています。特に、新しいアプローチや革新的な解決策を他のクラブと共有することで、より効果的な活動展開が期待できると述べられています。これは、単独での活動ではなく、ネットワークを活かした協調的な取り組みが、社会貢献活動の拡大に不可欠であるという考え方を示しています。 情報共有は、各クラブが抱える課題の解決策を共有し、より効率的な活動を実現するための重要な手段として位置付けられています。相互の協力体制を構築し、共に発展していくことが、ロータリー活動の成功に繋がるというメッセージが込められています。各クラブが持つノウハウや経験を共有することで、全体としての活動レベルが向上すると考えられます。
II.環境保全活動と地域貢献
徳島プリンスRCは徳島RACと協力し、年3回河川清掃活動を実施しています。6月10日には約40名で吉野川六条大橋河川敷の清掃を行い、多くのゴミを回収しました。清掃活動後の交流イベントも会員参加促進とRACとの関係強化に役立っています。これらの活動は環境保全と地域社会への貢献に大きく寄与しています。
1. 徳島プリンスRCの河川清掃活動
徳島プリンスRCは、徳島RACと共に、徳島県内の河川敷などで年3回の清掃活動を実施しています。これは環境保全活動の一環として行われており、先日6月10日には、吉野川六条大橋河川敷でRCメンバー、RACメンバー、関係社員など約40名が参加し、約2時間にわたる清掃活動が行われました。清掃前にはきれいな状態に見えた場所でも、実際には多くのゴミが回収され、その量に驚かされました。清掃活動後は河川敷で昼食会が行われ、会員の参加促進とRACとの交流を深める重要な機会となっています。環境保全委員会では、会員の参加を奨励するために、清掃活動後のアトラクションを毎回工夫しており、例えば焼肉パーティーなどが行われています。
III.日米短期交換プログラム30周年
日米間の短期交換プログラムは今年30周年を迎え、延べ1000名以上の青少年が交流しました。この国際交流プログラムは次世代育成に大きな意義を持ち、継続的な充実が図られています。卒業生の中には社会で活躍し、ロータリアンとの交流を続ける人もいます。30周年を機に、卒業生名簿等の資料整備が望まれています。
1. プログラムの概要と30周年
文書は、今年で30周年を迎える日米間の短期交換プログラムについて述べています。このプログラムを通して、延べ1000人を超える若者が日本とアメリカ間を行き来し、国際交流と友情を深めてきました。この青少年プログラムは、次世代を担う人材育成という観点からも非常に意義深く、日米両国において継続的に内容の充実が図られています。既に社会で活躍している卒業生も多く、ロータリアンとの交流が続いているという事例も紹介されています。30周年を機に、短期交換学生の名簿などの資料整備の要望も寄せられています。
2. 7470地区 ニュージャージー からの交換学生訪問
今年度は、国際ロータリー第7470地区、ニュージャージー州からの短期交換学生28名が6月29日に来日しました。Gary Goodman氏をリーダーとする学生たちは、関西空港に到着後、京都、奈良、高知、愛媛、広島、香川、徳島と各地を訪問し、日本の文化を体験しました。旅程中には7月14日に大型台風4号の接近により香川県での足止めが懸念されましたが、香川と徳島の両分区の協力により、プログラムは予定通り円滑に進められました。各地での温かいおもてなしは学生たちに深い感銘を与え、リーダーのGoodman氏からも感謝の言葉が寄せられました。訪問先は京都・奈良の神社仏閣、高知の学校、愛媛のインターアクトクラブ、広島の平和記念館、香川での雅楽鑑賞、徳島での阿波踊り体験など多岐に渡ります。
IV.新世代との連携強化
ロータリーは、経済・文化・政治など様々な分野で問題解決に挑む新世代と真剣に向き合う必要があります。世代間の協力なくしては問題解決は不可能です。そのため、新世代とのコミュニケーション促進活動を積極的に行っていくべきであり、ロータリーは息長く継続してきた経験を生かすことができます。
1. 新世代との連携強化の必要性
文書では、ロータリアンが新世代と真剣に向き合う必要性がますます高まっていると指摘しています。その理由は2点挙げられており、1点目は経済、文化、政治、職場、家庭などあらゆる分野で複雑な問題が山積しており、世代間の話し合いと協力なしには解決不可能であることです。2点目は、世代間のコミュニケーション促進活動を行っている組織や団体が少ないため、ロータリーが積極的に取り組む必要があるということです。安全で安心な社会、夢のある社会を育むために、ロータリーは長年培ってきた継続性を活かし、新世代活動に自信を持って取り組むべきだと訴えています。高齢化社会が進む中、若年層との連携強化は、ロータリークラブの将来にとって極めて重要であるという認識が示されています。
2. 世代間コミュニケーションの促進
新世代との連携強化においては、世代間のコミュニケーション促進が重要視されています。文書では、経済、文化、政治など様々な分野における複雑な問題を解決するためには、世代間の協力が不可欠であると強調されています。現状、世代間コミュニケーションを促進する活動をしている組織は多くないため、ロータリーがその役割を担うべきだと主張しています。ロータリーが長年に渡り活動を継続してきた経験は、新世代との連携において大きな強みとなるでしょう。将来の社会を担う若者たちと積極的に関わり、彼らの意見を尊重し、協力関係を築くことで、より良い社会の実現に貢献できると考えられています。具体的には、世代間の意見交換や協働による活動の推進が期待されています。
V.インターアクトクラブの活性化
インターアクトクラブ会員減少、活動内容、開催日時等の問題に対し、合同会議を開催し改善策を検討しました。インターアクトの目的である親睦・友愛の深化を図るため、伊勢達郎氏を講師に招き、コミュニケーションスキル向上のための研修を行いました。年次大会では「向き合う」をテーマに、戦争、環境、いじめなど7つのサブテーマを設定し、青少年育成に繋がる活動を実施しました。交流掲示板(URL: http://matunisiinteract.betoku.jp/)も活用しています。
1. インターアクトクラブの現状と課題
文書では、インターアクトクラブの会員減少、活動内容、開催日時などの問題が指摘されています。これらの問題に対処するため、初めて顧問の先生グループとRCインターアクト委員が合同会議を開催しました。会議ではIAC会員減少問題、開催順番の変更、IAC活動内容、開催日時の配慮、合同会議の必要性などが議題となり、具体的な結論は出ていませんが、多くの参考になる意見が出されました。特に、第2690地区IAC地区委員会の視察団4名からの意見は参考になり、今後の改善に役立つとされています。 会員減少という深刻な問題に対し、具体的な対策を検討していく必要性が示唆されています。活動内容の充実や開催日時の見直しなど、多角的なアプローチが必要であることが分かります。
2. コミュニケーションスキル向上研修と年次大会
インターアクトの目的である親睦・友愛を深めるため、NPO法人自然スクールとエック代表の伊勢達郎氏を講師に招き、コミュニケーションスキル向上のための研修を実施しました。研修では、アイスブレイクなどを用いて、参加者間の心の融合、コミュニケーション、信頼関係の構築を目指しました。研修は夕食時間まで続き、参加者からは高い評価を得ています。また、年次大会では「向き合う」をテーマに、戦争、環境、いじめ、夢、人権、人間関係、自分という7つのサブテーマを設定し、参加者同士が深く議論し、友情を深める機会を提供しました。携帯メールやブログなどを活用した事前情報交換も行われました。年次大会のURL(http://matunisiinteract.betoku.jp/)も公開され、参加者間の事前交流を促進する仕組みが構築されています。
3. 組織合同会議と今後の展望
インターアクトクラブの活性化に向けて、顧問の先生グループとRCインターアクト委員による初めての合同会議が開催されました。会議では、会員減少、活動内容、開催日時などの問題点が議論されました。会議は結論に至らなかったものの、多くの有益な意見が出され、特に第2690地区IAC地区委員会の視察団からの意見は大きな刺激となりました。 これらの意見を参考に、今後、インターアクトクラブの活性化に向けた具体的な改善策が検討・実行されていくことが期待されます。会員減少といった問題解決のためには、継続的な情報共有と改善努力が不可欠であることが強調されています。関係者間の連携強化も今後の課題として挙げられています。
VI.ロータリーの理念と活性化
ロータリーは、異業種交流を通じた職業倫理の確立、社会奉仕、国際奉仕を目的としています。しかし、会員数減少や出席率低下といった問題も抱えています。基本理念に立ち返り、会員の倫理観の涵養、クラブの活性化が求められています。会員候補の勧誘も重要です。 **He profit most who serve best.**の精神に基づき、地域社会への貢献をさらに深めていく必要があります。
1. ロータリーの現状と課題 会員減少と出席率低下
文書では、ロータリーの現状として会員数の減少と出席率の低下が深刻な問題として挙げられています。世界的に出席率は60%まで落ち込んでいるとされ、その原因の一つとして、ロータリーの基本理念から離れてきている点を指摘しています。かつては異業種交流を通じて職業倫理を確立し、社会貢献を図る精神が重視されていましたが、近年は「良い奉仕には金が必要」という考え方が強まり、寄付金の獲得に重点が置かれる傾向があると分析されています。 ポールハリスの「寛容」の精神や「He profit most who serve best.」という標語の精神に立ち返り、基本理念を見つめ直す必要があると主張しています。会員数減少と出席率低下という現状を踏まえ、ロータリーの本来の目的と精神を再確認し、活性化のための具体的な方策を模索していく必要があると示唆されています。
2. ロータリーの活性化に向けた提言 会員の倫理観とクラブの魅力向上
ロータリーの活性化のためには、会員一人ひとりの倫理観の涵養と、魅力あるクラブづくりが重要であるとされています。新入会員には、早期にロータリーの基本理念や活動を理解させるための小冊子の作成などが提案されています。会員がロータリーをどのように捉えているか、地域社会がロータリーをどのように見ているか、という二つの視点を持つことも重要視されており、ホームページによる情報発信や地域住民との共同作業を通じて、ロータリーの活動を広く知ってもらうことが提言されています。また、ロータリアンには勤勉で実直な精神が求められ、近年問題となっている食品業界の偽装や改ざんのような行為は決してあってはならないと強調されています。地区大会や各種集会への積極的な参加を通じて、ロータリーを理解を深め、会員自らが会員候補を勧誘できるような魅力あるクラブづくりを目指すことが必要だと締めくくられています。近江商人の精神のような勤勉さ、誠実さがロータリアンにも求められていると示唆されています。
3. ロータリー精神の再確認 クラブ奉仕から国際奉仕へ
ロータリーの精神について、地域社会を土壌、クラブ奉仕を根、職業奉仕を幹、社会奉仕を枝、国際奉仕を花とする樹木のメタファーを用いて説明されています。 ロータリアンはそれぞれの専門分野ではプロフェッショナルである一方、地域社会や世界への貢献については積極的でない面があるのではないか、という問題提起がなされています。 ロータリアン一人ひとりが立派な木(貢献者)になることで、ロータリー全体が豊かな森(地域社会への貢献)となり、国際的な貢献もできる人材を育むことができると述べられています。 ロータリーの組織、思想、哲学を変えることなく次世代に伝えていくこと、そしてロータリーから大きな感動や素晴らしいものを見出すことで、真のロータリアンになれると結ばれています。この部分は、ロータリーの精神を再確認し、未来への継承と活性化の必要性を訴える重要な箇所です。
VII.国際協議会とバングラデシュとの連携
国際協議会での現状報告、ビチャイ・ラタクル元RI会長の演説に触れ、ロータリーの課題が示されました。会員資格の変更、出席率ルールの緩和など、ロータリーの変遷と今後の課題が論じられています。バングラデシュとの連携強化では、過去の事業制裁の反省を踏まえ、NARAYANGANJ MID CITY RCとGazipur RCが中心となり、2670地区も協力していく体制が確認されました。
1. RIの現状とビチャイ ラタクル元RI会長の演説
文書は、RI(国際ロータリー)の現状と国際協議会の状況について触れています。毎年ガバナーエレクトから高い評価を受けているビチャイ・ラタクル元RI会長の演説は、以前は大きな拍手とアンコールを呼ぶほど人気がありましたが、近年はRIの中で孤立しつつあると指摘されています。 古いロータリアンの中には、「ビチャイ氏が孤立しているようなRIには留まる意義がない」と考える者もいるとされ、クラブの教育機能の低下が懸念されています。 ビチャイ元会長の演説の内容が、新しい会員に十分に伝わっていないという事実も示されており、ロータリークラブにおける教育活動の重要性が改めて強調されています。
2. ロータリーの大きな変化と基本理念からの乖離
2001年から会員が正会員と名誉会員の2種類になり、1業種1会員制が廃止されたこと、2007年から財団愛友会にロータリーの会員資格が与えられたこと、出席率の60%ルールが50%に緩和されたことなどが、ロータリーにおける大きな変化として挙げられています。これらの変化によって、出席の意義が軽視され、CLP(クラブリーダーシッププログラム)では4大奉仕が軽視された委員会編成が提示されていると批判的に述べられています。 これらの変化により、ロータリーが基本理念から離れてきている可能性が示唆され、基本に立ち返る必要性が訴えられています。 会員資格や出席ルール、委員会編成といった具体的な点において、ロータリーの基本理念との整合性について再検討する必要性が示唆されています。
3. バングラデシュとの連携 過去の課題と今後の取り組み
バングラデシュとの連携においては、約10年前にクルナ北RCとダッカセントラルRCの5つのMGでファイナルレポートが提出されず、事業制裁を受けた過去が問題視されています。そのため、多くの日本のロータリークラブはバングラデシュに対して良いイメージを持っていないのが現状です。しかし、2670地区のウォータープロジェクトは日本で有名であり、RI会長の前で事例発表も行われた実績が強調されています。 今後の連携強化に向けて、バングラデシュ側はNARAYANGANJ MID CITY RCとGazipur RCが中心となり、2670地区は地区協議会で呼びかけることで協力体制を築くことが示されています。 過去の失敗を教訓に、透明性と責任感を重視した連携を築き、信頼回復を目指す姿勢が示されています。具体的な協力体制と今後の資金調達方法についても言及されています。
VIII.ロータリー奨学生の活躍
ロータリー財団奨学生の齋藤由美子氏(岐阜県飛騨市在住)は、1981年にブリガム・ヤング大学大学院修士課程を卒業後、教員、県庁国際交流課勤務を経て、国際交流に貢献しています。氏の経験は、ロータリー奨学金制度の有効性を示しています。奨学生の近況報告と各クラブとの継続的な交流が求められています。
1. ロータリー奨学生の成功事例 齋藤由美子氏の活躍
文書では、ロータリー財団奨学生の成功事例として、齋藤由美子氏の経験が紹介されています。齋藤氏は1981年(昭和56年)にアメリカ・ユタ州ブリガム・ヤング大学大学院修士課程を卒業後、地元香川県で教員として勤務し、その後、県庁国際交流課へ出向、知事への表敬訪問の通訳なども務めています。 齋藤氏は、「国際交流のお役に立つ今日の私があるのは、ロータリー奨学生としての留学があるからです」と感謝の言葉を述べており、ロータリー奨学金制度の有効性を示す好例となっています。 稲山ガバナーの本年度ガバナー月信5号(11/1発行)にも、齋藤氏の報告が掲載されていると記されています。 この事例は、ロータリー奨学金制度が、個人のキャリア形成だけでなく、国際的な貢献に繋がる人材育成に大きく貢献していることを示しています。
2. 奨学生の近況報告と今後の交流促進
各地で活躍するロータリー奨学生からの思い出や感謝の報告が集められており、奨学生の更なる活躍が期待されています。奨学生を推薦した各クラブには、奨学生の名簿を作成し、カウンセラーを務めた会員との交流を継続していくことが求められています。 これは、奨学生とロータリークラブとの間の長期的な関係構築の重要性を示しています。 奨学生の近況を把握し、継続的な支援を行うことで、ロータリー財団の活動成果を最大限に活かすことができると考えられます。 卒業生とのネットワークを維持・発展させることで、ロータリーの社会的影響力を高め、更なる人材育成に繋げていくことが期待されています。