
島根県公共工事設計資材単価表
文書情報
著者 | 島根県農林水産部 |
専攻 | 土木工学 |
出版年 | 平成24年 |
場所 | 松江市 |
文書タイプ | 設計資材単価表 |
言語 | Japanese |
フォーマット | |
サイズ | 4.95 MB |
概要
I.島根県公共工事設計資材単価表の概要
この資料は、島根県農林水産部および土木部が発注する土木工事における【設計資材単価】を掲載したものです。掲載されている単価は、県の資材実勢単価調査に基づいて決定されています。ただし、実際の設計単価は、この表の単価に加え、国の通知や基準書、月刊建設物価等の物価資料、個別工事の見積単価も考慮する必要があります。 主な掲載資材には、生コンクリート、アスファルト、砕石、木材、鉄筋コンクリート管、グレーチング蓋などが含まれ、単位はm³、t、本、枚など、資材によって異なります。単価は地域(本土、隠岐など)によっても変動します。この単価表は、公共工事の工事費積算に用いるものであり、市況価格を拘束するものではありません。適用開始日は平成24年4月1日です。【公共工事】【土木工事】【設計資材単価】の算定に役立つ重要な資料です。
1. 単価表の目的と範囲
この島根県公共工事設計資材単価表は、島根県農林水産部および土木部が発注する土木工事に係る設計資材の単価を掲載しています。県独自の資材実勢単価調査に基づいて作成されており、主に公共工事の工事費積算を目的としています。ただし、この単価表に記載されている単価は、あくまでも参考であり、実際の設計単価を算出する際には、国が定める基準や通知に掲載されている単価、月刊建設物価や月刊積算資料等の物価資料に掲載されている単価、そして個別工事の見積単価なども考慮に入れる必要がある点に留意が必要です。単価表の中には、金額以外の記述(例えば、24-○○:建設物価(平成24年○○月号)、*1:海上輸送費加算、*2:土木施工単価(平成24年春号)、*3:その他(国土交通省参考資料等))がある資材も含まれており、これらは単価の算出根拠を示すものです。これらの情報を総合的に判断して、最終的な設計単価を決定することになります。
2. 単価の法的拘束力と適用開始日
本単価表に掲載されている単価は、公共工事の工事費積算に用いるためのものです。そのため、市況価格を拘束するものではありません。これは、市場価格の変動や個別工事の特殊性などを考慮する必要があるためです。つまり、この単価表はあくまでも積算のための参考資料であり、絶対的な価格基準として用いることはできません。価格交渉や見積もり作成においては、この単価表を参考にしながら、市場状況や工事条件などを総合的に勘案する必要があります。本単価表は、平成24年4月1日以降適用となります。この日付より前に発注された工事には適用されないことに注意が必要です。この適用開始日は、単価表の有効期間を示しており、その後の改定や更新によって変更される可能性があります。常に最新版の単価表を参照することが重要です。
3. 単価表の構成と記載事項
単価表は、様々な土木工事で必要となる設計資材の単価を網羅的に掲載しています。資材ごとに名称、規格、単位、単価、地域(本土、隠岐など)、運搬換算質量、注釈、摘要などが記載されています。単価は、工事現場渡し、道路渡し、工場渡しなど、納入方法によって異なります。また、地域差も考慮されており、本土と隠岐では単価が異なる場合もあります。さらに、資材によっては、JIS規格などの基準が明記されているものもあります。この詳細な情報によって、積算作業の精度を高めることが期待できます。資材の種類は多岐に渡り、生コンクリート、アスファルト、砕石、木材、鉄筋コンクリート管、グレーチング蓋など、様々な種類の資材の単価が掲載されています。これらの情報は、公共工事の積算を行う上で不可欠な情報です。
II.主な資材と単価 抜粋
この【公共工事設計資材単価表】には多数の資材が掲載されていますが、その一部を抜粋して紹介します。例として、コンクリート用砕石は地域(雲南、県央など)によって単価が異なり、JIS規格も明記されています。アスファルト安定処理も同様で、最大粒径や地域によって単価が異なります。また、ヒューム管、自由勾配側溝用グレーチング蓋、道路用砕石(C-40、M-30、M-40)なども掲載されており、単位や規格、地域、そして【単価】がそれぞれ記載されています。これらの【資材】の単価は、工事現場渡し、道路渡し、工場渡しなど、納入方法によっても異なります。
1. 砕石類の単価
資料には、コンクリート用砕石(40~5㎜、13~5㎜)と道路用砕石(C-40、M-30、M-40)の単価が記載されています。コンクリート用砕石は、JIS A5005、JIS A5001規格に準拠し、雲南、県央地域における岸壁渡し価格が示されています。捨石・被覆石の取扱についても、作業船による現場投入渡しを基本とし、水深4.0m以深の航行可能水深を前提としています。瀬取りの場合は、台船積込渡しと読み替える必要があります。道路用砕石は、クラッシャーラン、粒度調整砕石で、広瀬、大田、益田地域における単価が示されています。これらの砕石類は、土木工事において基礎的な資材であり、地域や規格によって単価が変動することがわかります。また、共通して捨石・被覆石の取扱いに関する注意書きが記載されており、現場条件を正確に把握することが積算の正確性に影響することを示唆しています。
2. その他土木資材の単価
鉄線籠枠用割詰石、岩屑(ケーソン中詰用)、再生砕石(RC-40)等の単価も提示されています。鉄線籠枠用割詰石は松江地域、岩屑は隠岐地域での単価が記載され、同様に捨石・被覆石の取扱いに関する注意書きがあります。再生砕石は隠岐地域での単価が示されていますが、具体的な数値は記載されていません。これらの資材は、土木工事において様々な用途に使用されるものであり、それぞれの資材の特性や使用場所によって単価が異なってきます。特に、再生砕石のように、具体的な単価が記載されていない場合は、別途調査が必要となる可能性があります。また、全ての資材に共通して、現場条件や輸送方法によって単価が変動する可能性があることを示唆する記述がなされており、積算にあたっては、これらの条件を詳細に考慮する必要があります。
3. 管材およびグレーチング蓋の単価
遠心力鉄筋コンクリート管(ヒューム管)、自由勾配側溝(縦断用)、自由勾配側溝用グレーチング蓋の単価が示されています。ヒューム管は隠岐地域での工事現場渡し単価(内径1200mm以上は最寄り道路車上渡し)が記載されています。自由勾配側溝用グレーチング蓋は、T-25、T-6タイプ、サイズ違いで本土、隠岐地域での単価が複数示されており、車道用、軽荷重用などの用途も明記されています。これらの資材は、道路工事などで頻繁に使用されるものであり、規格や地域、用途によって多様な単価が設定されていることが分かります。グレーチング蓋に関しては、サイズや荷重条件によって価格に大きな差があることが示されており、設計段階で適切な規格を選択することがコスト管理に重要であることが分かります。
4. その他資材としまねハツ建設ブランド資材
木材・切丸太、ボックスカルバート(RC、PC)、用地境界鋲、各種機械・設備の賃料、木製工事用看板・バリケード、スルーサーB、エコマサ(再生土)、スラグサンド(再生砂)、鉱さい・瓦・Con・As使用再生砕石、瓦ック(瓦使用再生砕石)、ライトサンド、スリッター、かわらミックAscといった多様な資材の単価が掲載されています。これらの資材は、工事現場渡し、道路渡し、工場渡しなど、納入条件がそれぞれ異なっており、さらに、機械・設備の賃料は長期割引が適用されている場合もあります。特に、スルーサーB、エコマサ、スラグサンド、鉱さい・瓦・Con・As使用再生砕石、瓦ック、ライトサンド、スリッターは工場渡し単価であり、別途運搬費を計上する必要があります。また、これらの再生資材には、六価クロムの溶出量について各工事で確認する必要がある旨の記述があります。しまねハツ建設ブランド関係資材であるかわらミックAscについては、県央地域での単価が記載され、川本町は別途価格が設定されていることが示されています。
III.その他重要な項目
この単価表には、工事現場渡し単価、道路渡し単価、工場渡し単価など、様々な納入条件が記載されている資材があります。また、一部資材には海上輸送費が加算されているものや、建設物価調査会、経済調査会等の資料からの引用単価も含まれています。さらに、用地境界鋲、トラッククレーン、ラフテレーンクレーンなどの機械・設備の賃料も掲載されています。これらの賃料は長期割引が適用されている場合もあります。【工事費積算】において、これらの情報は重要な要素となります。特に、各資材の規格、地域、単位、そして【単価】を正確に確認することが重要です。
1. 資材の納入条件と運搬費
この単価表に記載されている資材の単価は、工事現場渡し、道路渡し、工場渡しなど、納入条件によって異なります。 多くの資材は工事現場渡しや道路渡しを前提としていますが、特にスルーサーB、エコマサ(再生土)、スラグサンド(再生砂)、鉱さい・瓦・Con・As使用再生砕石、瓦ック(瓦使用再生砕石)、ライトサンド、スリッターなどは工場渡し単価となっており、別途運搬費を計上する必要があります。これは、これらの資材が工場で生産され、現場への輸送が必要となるためです。積算を行う際には、この納入条件を明確に把握し、必要に応じて運搬費を正確に算出することが重要です。運搬費の算出方法は、資材の種類、数量、輸送距離、輸送手段などによって異なってきます。これらの要素を考慮した上で、正確な積算を行うことが求められます。また、一部資材については、海上輸送費が単価に含まれている場合もあります。この点も、積算を行う際に注意が必要です。
2. 単価算出の根拠と参考資料
単価表の中には、金額以外の記述が含まれる資材があります。例えば、「24-○○」は(財)建設物価調査会発行の建設物価平成24年○○月号の掲載単価を示し、「*1」は建設物価の掲載単価に海上輸送費を加算した単価、「*2」は(財)経済調査会発行の土木施工単価平成24年春号の掲載単価を表しています。また、「*3」は国土交通省参考資料等による単価を示しています。これらの記述は、単価の算出根拠や参考資料を示しており、単価の透明性を高めるための措置です。積算を行う際には、これらの記述を参照することで、単価設定の妥当性を確認することができます。これらの参考資料は、公共工事の積算において一般的に用いられているものであり、信頼性の高い情報源と言えるでしょう。ただし、資料の発行年や時期なども考慮して、最新の情報を参照することが重要です。
3. 機械 設備の賃料と長期割引
単価表には、トラッククレーン、ラフテレーンクレーン、空気圧縮機、バックホウ、大型ブレーカなどの機械・設備の賃料も掲載されています。これらの賃料は、日単位で示されており、「24-4」という記述があるものは、建設物価平成24年4月号の掲載単価を示している可能性があります。また、これらの賃料は、長期割引が適用されている場合もあると明記されています。長期割引とは、長期にわたって機械・設備を借り入れる場合に適用される割引制度のことです。積算においては、この長期割引の適用条件を正確に把握することで、より正確なコスト計算を行うことが可能となります。長期割引の適用条件は、契約期間の長さや機械・設備の種類などによって異なってくるため、詳細な条件を確認する必要があります。この情報は、工事期間が長期にわたる場合のコスト削減に大きく貢献する可能性があります。
4. その他注意事項 再生資材 用地境界鋲
再生資材(エコマサ、スラグサンド、鉱さい・瓦・Con・As使用再生砕石、瓦ック、ライトサンド)を使用する際には、六価クロムの溶出量について各工事で確認する必要がある旨の記述があります。これは、環境保全の観点から重要な事項です。用地境界鋲については、島根県型と国土交通省型の2種類が掲載されており、工事現場渡し単価で、設置後の座標管理作業を含む材工込の設置単価であると記載されています。これらの情報は、環境問題や施工管理に関する重要な注意点を示しており、積算の際にはこれらの点を十分考慮する必要があります。特に、再生資材を使用する場合は、環境規制への適合性を確認し、必要に応じて追加費用を計上する必要があるかもしれません。用地境界鋲に関しても、設置作業に伴う費用がすでに含まれていることを理解した上で積算を行う必要があります。