平成14年12月 5日

KEMPOS Ver506fj 商標システム更新

文書情報

著者

株式会社ネットワークス

会社

株式会社ネットワークス

場所 豊中市
文書タイプ バージョンアップ案内
言語 Japanese
フォーマット | PDF
サイズ 2.26 MB

概要

I.KEMPOS Ver506fj バージョンアップ概要

株式会社ネットワークスは、特許管理ソフトウェア「KEMPOS」のバージョンアップ(Ver506fj)を実施しました。このアップデートでは、平成27年(2015年)の法改正に対応した機能強化が中心です。主な変更点は、新しいタイプの商標の取り扱い変更、国内優先権の見なし取下げ期間の変更への対応、各種お知らせ(審査請求・年金・更新)のワード出力機能追加、マドプロ再出願「147:商標(MP転換)」の追加、そして「ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく意匠の国際出願」への対応です。これにより、特許商標意匠に関する国際的な手続き、特にマドプロ国際出願の管理がより効率化されます。さらに、請求書とDN台帳の連携機能やJ-PlatPatでの外国公報DB検索機能も追加されました。

1. 商標関連機能の強化

KEMPOS Ver506fjでは、商標に関する機能が強化されました。具体的には、平成27年4月1日から出願可能になった新しいタイプの商標の扱いを変更しました。これは、最新の法改正に対応したものであり、ユーザーは新しいタイプの商標についても正確に管理できるようになりました。さらに、同日施行された国内優先権の見なし取下げ期間の変更にも対応することで、法令変更による影響を最小限に抑え、正確な情報管理を支援します。また、マドプロ再出願(147:商標(MP転換))機能の追加により、マドリードプロトコルに基づく国際登録がセントラルアタックや資格喪失で無効になった場合でも、通常の商標登録出願にスムーズに移行できるようになりました。この機能は、ユーザーの権利保護に大きく貢献します。これらの機能強化により、KEMPOSはより包括的で精度の高い商標管理を可能にし、ユーザーの業務効率化に貢献します。具体的には、マドプロ再出願の期限設定、国際登録取消(マドプロ内外:出願期限3ヶ月/2年)といった機能が追加され、ユーザーは期限管理を正確に行うことが可能になります。受任時におけるマドプロ基礎情報(国際登録・事後指定)の入力、国際商標取消入力、出願期限設定といった、マドプロ転換出願の各段階をスムーズに処理できるよう設計されています。設定納付は通常の商標と同様に処理され、ユーザーは既存の操作方法をそのまま利用できます。

2. 各種お知らせのワード出力機能

従来、KEMPOSでは、審査請求のお知らせなどのリマインダーを作成する際に、ACCESSのレポート機能か送付状機能を使用していました。前者はデザイン変更は可能でしたが、印刷前の修正が困難でした。後者は修正が容易でしたが、一括印刷が不可能でした。しかし、今回のバージョンアップにより、これらの検索結果をワードのテンプレートを使用して出力できるようになりました。複数の案件を一括でワードファイルに出力し、必要に応じて修正してから印刷することが可能になります。これにより、大幅な作業効率の向上が期待できます。ただし、従来の方法よりも処理時間がかかる点には注意が必要です。この機能強化においては、リスト様式の設定、拡張Form名(「F:お知らせWord」)、出力先種別の設定が新たに導入されています。これらの設定により、ユーザーはより柔軟で効率的な報告書作成が可能になります。条件検索の結果をワード出力する際の共通フォームとして拡張Form名が利用され、出力先種別は出力先の指定を容易にします。ユーザーは、お知らせの検索結果から「Form」ボタンを押すことで、Word出力用の画面を呼び出し、条件検索Word画面で検索結果を引き継いで、効率的に作業を進めることができます。

3. 国際意匠出願対応機能

KEMPOS Ver506fjでは、平成27年5月13日から出願可能となった「ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく意匠の国際出願」に対応しました。国際意匠(内外)の出願種別として「WO意匠」が追加され、PCT、マドプロと同様にWIPOへの意匠出願として扱われます。出願種別330、出願国WIPO、種別名WO意匠として登録されます。WIPOへの出願言語は英語であり、意匠数項目も追加されました。国際登録では、納付年数が自動的に5年に設定され、国際登録日は国際出願日と同一で年金期限の起算日となります。国際公表については、即時公表請求と国際公表の延期請求に対応しており、指定国ファイルの作成においては、WO意匠分割機能(親のWO意匠をコピーして子の指定国ファイルを作成)が追加されました。保護容認通知と拒絶通報についても対応しており、年金納付は国際登録日から5年間有効で、その後5年毎の更新が可能です。最初の年金は6~10年度分を納付します。外国の締約国から日本を指定して行う国際出願にも対応しており、国際事務局と特許庁間のやり取りを考慮した手続きがサポートされています。拒絶通報への対応、国内商標出願の新規台帳作成(意匠(WO) 出願種別=135)、意見書期限(国内60日、外国3ヶ月)の管理などが含まれます。登録査定後は通常の意匠出願と異なり、納付はありません。料金は国際出願時に支払われています。設定登録は、国際登録番号が登録番号とみなされ、WIPOで一括して年金納付が行われます。

4. その他機能強化

このバージョンアップでは、請求書とDN台帳を連携させる機能が追加されました。請求台帳に「DN Link」ボタンが追加され、これを押すと検索画面が開きます。検索条件は3つあり、条件に合致する案件が検索されます。リンクする対象を選択して「選択」ボタンを押すと、外国代理人の行がDN台帳とリンクされます。外国代理人の行の「数量」欄にカーソルを移動するとレート入力画面が開きます。さらに、J-PlatPatで外国公報DBを検索できるようになりました。トップページから「特許・実用新案」→「外国公報DB」を選択し、US、EP、CNを標準で、KR、WO、GB、DE、FR、CH、CAを選択できます。発行機関は出願国、種類は公開公報、番号は公開番号で検索可能です。これらの機能強化により、KEMPOSは、より効率的で包括的な特許・商標管理システムとして進化しました。特に、国際的な手続きに対応した機能強化は、グローバル展開を目指す企業にとって大きなメリットとなります。

II.商標 特許関連機能強化

今回のKEMPOSバージョンアップでは、商標に関する機能が大幅に強化されました。具体的には、平成27年4月1日から出願可能となった新しいタイプの商標に対応し、国内優先権の見なし取下げ期間の変更にも対応しています。また、マドプロ再出願手続き(「147:商標(MP転換)」)の追加により、より複雑なケースにも対応できるようになりました。これらの機能強化により、特許管理ソフトウェアとしてのKEMPOSの機能が向上し、より正確で効率的な管理が可能になります。

1. 新規商標タイプの対応

KEMPOS Ver506fjでは、平成27年4月1日から出願可能となった新しいタイプの商標に対応する機能強化が実施されました。これにより、従来のシステムでは対応できなかった新しいタイプの商標の出願、管理をスムーズに行えるようになりました。具体的な変更点は文書に明記されていませんが、このアップデートにより、ユーザーは最新の商標法改正に準拠した正確な商標管理が可能になります。 この機能強化は、最新の法令に則した商標管理の正確性と効率性を向上させることを目的としています。ユーザーは、このアップデートによって、新たな商標の種類に関しても、これまでと同様の操作性で管理することが可能になります。これは、ユーザーの業務負担軽減と、法令遵守の徹底に大きく貢献するアップデートです。

2. 国内優先権見なし取下げ期間変更への対応

平成27年4月1日より施行された国内優先権の見なし取下げ期間の変更に対応するため、KEMPOS Ver506fjではシステムのアップデートが実施されました。この変更は、国内優先権に関する法改正に追従したものであり、ユーザーは、改正後の法令に基づいた正確な期限管理を行うことができます。具体的な変更内容は文書に詳細に記されていませんが、このアップデートによって、ユーザーは国内優先権に関する手続きにおける不備やミスを減らし、権利保護をより確実なものにすることが期待できます。この機能強化は、法令遵守の徹底と、ユーザーの権利保護の強化を目的としています。ユーザーは、このアップデートによって、国内優先権に関する手続きを、改正後の法令に基づいて正確に処理することができるため、業務の効率化とリスク軽減につながります。

3. マドプロ再出願機能の追加

KEMPOS Ver506fjにおいて、マドプロ(マドリードプロトコル)再出願機能「147:商標(MP転換)」が新たに追加されました。これは、親のマドプロ登録がセントラルアタックや資格喪失によって無効になった場合に、通常の商標登録出願に切り替えることで権利保護を継続できるよう支援する機能です。 この機能の追加により、ユーザーは、国際的な商標登録におけるリスクを軽減し、権利の維持をより容易に行うことができます。マドプロ再出願の出願種別は「商標(MP 転換)」として登録され、国際登録取消(マドプロ内外:出願期限3ヶ月/2年)といった期限管理機能も追加されています。受任時の手続きとして、マドプロの基礎情報入力、国際商標取消入力、出願期限設定などが行われ、設定納付は通常の商標と同じ手続きで完了します。この機能は、複雑な国際的な商標手続きを簡素化し、ユーザーの業務効率を大幅に向上させます。特に、国際的な商標権の維持に課題を抱えていたユーザーにとって、大きなメリットとなるでしょう。

4. 出願台帳の機能強化

出願台帳に「商標タイプ」欄が追加されました。これは国内商標でのみ表示され、商標タイプと詳細な説明をセットで入力する必要があります。この変更により、国内商標の分類や管理がより詳細かつ正確に行えるようになり、ユーザーは商標情報の検索や整理を効率的に行えるようになります。この機能強化は、国内商標に関する情報の可視性を高め、管理の精度を向上させることを目的としています。より詳細な情報管理が可能になることで、ユーザーは商標に関する意思決定を迅速かつ正確に行うことができます。この機能は、特に多数の商標を管理しているユーザーにとって、大きなメリットとなるでしょう。手動入力の場合も、指定された形式に沿って入力する必要があるため、データの統一性と正確性が維持されます。

III.国際意匠出願対応

KEMPOSは、平成27年5月13日から出願可能となった「ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく意匠の国際出願」に対応しました。これにより、国際意匠(WO意匠)の出願、登録、年金納付などの手続きをソフトウェア上で一元的に管理できます。 国際出願手続きにおける拒絶通報への対応や、国内での手続き(意匠(WO) 出願種別=135)もサポートしています。 WIPOへの対応、国際登録国際公表に関する機能も充実しています。

1. 国際意匠出願対応の追加

KEMPOS Ver506fjでは、平成27年5月13日から出願可能となった『ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく意匠の国際出願』に対応する機能が追加されました。 これにより、ユーザーは、国際意匠の出願から登録、年金納付まで、KEMPOS上で一元的に管理できるようになります。 新たに「WO意匠」という出願種別が追加され、PCTやマドプロと同様にWIPOへの意匠出願として扱われます。 出願種別は330、出願国はWIPO、種別名はWO意匠と指定されます。WIPOへの出願言語は英語で、意匠数項目も追加されています。国際登録手続きにおいては、納付年数が自動的に5年に設定され、国際登録日は国際出願日と同一となり、年金期限の起算日となります。国際公表についても、即時公表請求と国際公表の延期請求に対応しています。指定国ファイルの作成においては、WO意匠分割機能が追加され、法的手続きではないものの、親のWO意匠をコピーして子の指定国ファイルを作成する手続きが簡素化されます。保護容認通知や拒絶通報にも対応し、年金納付手続きもサポートします。国際意匠は国際登録日から5年間有効で、その後5年毎の更新が可能です。最初の年金納付は6年から10年度分となります。

2. 国際意匠 外内 の手続き対応

外国の締約国から日本を指定して行う国際出願にも対応しています。国際事務局と特許庁間のやり取りを考慮した手続きがサポートされており、拒絶にならなかった場合は、国内段階での手続きは不要でKEMPOSへの入力も必要ありません。しかし、特許庁が拒絶理由を通報した場合、「拒絶通報」としてKEMPOSに入力し、国内商標出願の新規台帳(意匠(WO)、出願種別=135)を作成します。国際登録と国際公表の入力を行い、手続き日は国際登録日と同時に出願日にも転記されます。以降の手続きは国内意匠と同様で、意見書の期限は国内60日、外国3ヶ月となります。拒絶が確定した場合は「消滅」を入力し、拒絶理由が解消して保護が確定した場合は国内代理人の作業は終了します。意匠権の設定登録は、通常の国内意匠とは異なり、新たな登録番号は付与されず、国際登録番号が登録番号とみなされます。また、年金納付はWIPOで一括して行われるため、日本での納付は不要です。この機能強化により、国際的な意匠権取得手続きにおける複雑な手続きをKEMPOSがサポートし、ユーザーの負担を軽減します。

3. 国際意匠 外内 におけるKEMPOS入力手続き

拒絶通報への対応から手続きが始まり、最初に国際意匠の基礎情報、拒絶通報、代理人受任届けを入力します。新規入力では、出願種別「意匠(WO)」を選択し、出願人および代理人情報を入力します。国際登録では、国際登録日と国際登録番号がセットされ、出願日にも国際登録日が転記されます。拒絶通報入力では、特許庁からWIPOへの拒絶通報の日付を入力し、意見書期限の管理を行います。登録査定では、通常の意匠出願と異なり、登録査定後の納付は不要です。料金は国際出願時に支払われており、登録査定後には設定登録となり、拒絶の取下げの通報が特許庁からWIPO、そして出願人に送られます。登録入力後は、存続期限が国際登録日から20年に設定され、年金期限は設定されません。拒絶確定(消滅)の場合、個別指定手数料の返還請求を行うことができます。これらの機能により、ユーザーは複雑な国際意匠登録手続きをKEMPOS上で効率的に管理できるようになります。特に、拒絶通報や登録査定といった重要なステップにおける情報管理と期限管理が容易になります。

IV.その他機能追加

このバージョンアップでは、ワークフローの効率化にも注力しています。具体的には、各種お知らせのワード出力機能により、従来の手作業による報告書作成の手間を削減できます。さらに、請求書からDN台帳への連携機能追加、そしてJ-PlatPat(特許・実用新案データベース)との連携強化により、外国公報DBの検索が容易になり、情報収集が効率化されます。

1. 請求書とDN台帳の連携機能

KEMPOS Ver506fjでは、請求書とDN台帳を連携させる機能が追加されました。これにより、請求書情報とDN台帳情報をスムーズに参照できるようになり、ユーザーは業務効率を大幅に向上させることができます。具体的には、請求台帳に「DN Link」ボタンが追加され、このボタンを押下することでDN台帳の検索画面が表示されます。検索条件には3つの項目があり、これらに基づいて該当する案件が検索されます。検索結果からリンクする案件を選択し、「選択」ボタンを押下すると、外国代理人の行がDN台帳とリンクされます。さらに、外国代理人の行の「数量」欄にカーソルを移動するとレート入力画面が表示されるため、レート入力も容易に行うことができます。この機能強化により、請求業務とDN台帳管理の連携が強化され、データの整合性維持と業務効率化が実現します。特に、複数の案件を管理するユーザーにとって、この機能は大きな利便性をもたらします。

2. J PlatPat連携による外国公報DB検索機能

KEMPOS Ver506fjでは、J-PlatPatデータベースとの連携強化により、外国公報DBの検索機能が向上しました。ユーザーは、KEMPOSのトップページから「特許・実用新案」→「外国公報DB」を選択することで、容易に外国公報を検索できるようになりました。標準としてUS、EP、CNのデータベースが選択可能で、その他にはKR、WO、GB、DE、FR、CH、CAを選択できます。検索条件としては、発行機関(出願国)、種類(公開公報)、番号(公開番号)が指定可能です。この機能強化により、ユーザーはJ-PlatPatの豊富なデータベースをKEMPOS上から直接検索できるようになり、特許情報調査の効率が大幅に向上します。国際的な特許情報を迅速かつ正確に収集できるため、知的財産権戦略の立案や競合調査などに役立ちます。特に、海外展開を検討している企業にとって、この機能は非常に有用です。この機能は、ユーザーの知的財産権管理業務を強力に支援します。

V.株式会社ネットワークスについて

株式会社ネットワークス (〒561-0893 豊中市宝山町 23-31 TEL:06(6844)1069 FAX:06(6844)2754) は、KEMPOSを提供する企業です。今回のバージョンアップは、顧客の業務効率化と法令遵守への貢献を目的としています。

1. 株式会社ネットワークスの概要

この文書は、株式会社ネットワークスが提供する特許・商標管理ソフトウェア「KEMPOS」のバージョンアップに関する案内です。株式会社ネットワークスは、豊中市宝山町23-31に本社を置き(〒561-0893、TEL:06(6844)1069、FAX:06(6844)2754)、千代田区麹町4-1-4にも連絡先があります(〒102-0083、TEL:03(3556)2921、FAX:03(3556)2923)。この会社は、KEMPOSを通じて、顧客の特許、商標、意匠に関する業務効率化と法令遵守支援を目的としたサービスを提供しています。今回のバージョンアップは、平成27年(2015年)9月の法改正に対応したものであり、ユーザーの業務効率化と法令遵守への貢献を目的としています。 文書からは、同社が知的財産権関連のソフトウェア開発およびサービス提供を専門とする企業であることが読み取れます。 顧客への迅速かつ正確な情報提供、そしてソフトウェアの安定稼働に注力している企業姿勢が伺えます。